コクヨの生活社史プロジェクトの始動
コクヨ株式会社(本社:大阪市東成区、社長:黒田英邦)は、革新的なアプローチによる社史の制作を開始します。新たに立ち上がった「コクヨの生活社史」プロジェクトは、企業の歴史を単なる数字や業績ではなく、多様な人々の生活史を通して再定義する試みです。このプロジェクトの特徴は、企業にかかわった50人の人生の語りを集めることで、「社会の中におけるコクヨ」を浮き彫りにする点です。
新たな社史のあり方
従来の社史では、主に経営層からの視点が重要視され、会社の成長過程や業績が中心に語られてきました。しかし、「コクヨの生活社史」では、個々の人々の視点を奪取し、コクヨという企業がどのように社会の中で位置づけられているのか、新たな形で描き出すことを目標としています。これにより、過去の関係を辿りつつ、未来へとつながる新たな物語を育むことが期待されます。
プロジェクトの運営
このプロジェクトは、コクヨのリサーチ&デザインラボである「ヨコク研究所」が主導しています。2025年10月にはコクヨの創業120周年を迎えるにあたり、経営層の視点ではなく、現場で働く社員自らが「聞き手」となり、会社の位置づけを捉えなおす「自律協働」型の社史制作が進められます。具体的には、コクヨのプロダクトに関わってきた人々やユーザー、そしてコクヨが拠点を持つ街の住民と、彼らの人生の語りを結びつけていきます。
このように、社員が「聞き手」となり、多様な視点を集めることで、企業のアイデンティティを新しい形で理解し直すことが可能となります。プロジェクトへの参加者は社員の公募を通じて選ばれ、コクヨとのかかわりを持つ「語り手」との出会いを楽しむことが期待されます。
制作過程と情報発信
「コクヨの生活社史」では、聞き取りや執筆の際のプロセスが、制作日誌としてnoteにて随時公開されていきます。この透明性により、外部への情報発信を通じたコミュニティとの対話が醸成されるでしょう。さまざまな人々の声や経験が反映された社史は、より多面的な理解を与えるものとなるでしょう。
スケジュール
このプロジェクトの重要な日程は以下の通りです:
- - 2025年4月:プロジェクト開始
- - 2025年5月:聞き手の社内公募
- - 2025年6月~9月:聞き取り・執筆活動実施
- - 2026年2月:書籍として発刊予定
まとめ
「コクヨの生活社史」プロジェクトは、既存の枠を超えた社史の探求を通じて、企業と社会、個人との関係性を新たに描く試みです。最終的には、多くの人々の生活が交錯する中に、コクヨのアイデンティティが宿る形を目指しています。この試みを通じて、私たちは未来への可能性を再認識し、共に成長していく社会の在り方を考えていくことができるでしょう。