ロレアル、CIIEでビューティーテック革命
世界最大手の化粧品メーカー、ロレアルグループが11月7日、中国国際輸入博覧会(CIIE)において、先進的なビューティーテック・イノベーション・プログラム「ロレアルBig Bang」を通じたオープンイノベーションの取り組みを発表しました。この日、ロレアルは北アジア5市場における受賞者を発表し、2025年度にはサステナビリティ部門を新設することも明らかにしました。
ビューティーテックの未来を見据えて
ロレアル北アジアゾーンのプレジデントであり、中国のCEOを務めるヴァンサン・ボワネ氏は、「ロレアルのビューティーテック革命によって、業界の未来を切り拓いていく」と語り、同プログラムが持つ意義を強調しました。このプログラムは、各地域の強みを生かし、美容分野における画期的な解決策の開発を促進することが期待されています。
初めて北アジア全体を対象に展開したこのプログラムには、600以上のスタートアップが参加し、16社が栄誉を獲得しました。日本からの受賞者であるMySkinは、東京大学の研究成果を利用した社会貢献型スタートアップとして注目を集めています。中国や韓国、香港、台湾からも優れた企業が名を連ね、それぞれ高い技術力を示しました。
未来に向けたサステナブルな取り組み
CIIEでは受賞式も行われ、フランスの駐上海総領事やロレアルのジャン=ポール・アゴン会長も出席しました。また、ビューティーテックに関連する新しいイノベーションが求められる現代において、2025年度からは持続可能性を重視した新たな部門を設け、サステナブルなプロジェクトや共同研究の推進を目指すことが発表されました。
加えて、中国経済の展望や消費トレンドに関するセッション、スタートアップによるピッチイベントも盛況裏に行われ、新たなビジネスの機会を生む場となりました。
ロレアルの技術革新の展示
CIIEメインブースでは、Big Bangプログラムの受賞者である中国のスタートアップ企業10社がその技術を披露しました。特に、生物工学やデジタル技術に基づく新しいビューティーテック Solutionsが採用され、幅広い分野での革新が進んでいます。
韓国のPrinker社は、世界初となる“消えるデジタルタトゥー”デバイスをこの場で発表し、注目を集めました。さらには、フランス企業Abolisが提供する微生物を活用したカスタマイズされた産業用ソリューションも、多くの関心を集めていました。
グローバルな枠組みでのイノベーション
ロレアルは、地域ごとの特性や技術力を生かして、グローバルなオープンイノベーションを推進しています。CIIEはその得意なプラットフォームとして機能し、北アジア地域の各市場のイノベーションを世界に発信する場として位置づけられています。
今後も当社の取り組みは、ビューティーテクノロジーを通じて進化し続け、新たな消費者体験を提供することを目指しています。2025年度にはデジタル分野やAIにフォーカスした「ロレアルBig Bang ビューティーテック・イノベーション 日本チャレンジ」の実施を予定しており、さらなる進化が期待されています。
ロレアルのビジョン
ロレアルは、美容・化粧品業界において、115年以上の実績を誇ります。「世界をつき動かす美を創造する」と誓い、美の多様性と持続可能性を重視した取り組みを続けています。今後も、どのように新たな価値を与え続けるのか、注目が集まります。このイノベーションがもたらす未来は、私たちの美容への期待を一層広げてくれることでしょう。