AmpereとSTマイクロエレクトロニクスのEV技術協力
ルノー・グループのインテリジェントEV専門企業であるAmpereと、世界的な半導体メーカーSTマイクロエレクトロニクスは、2026年から開始される長期契約を発表しました。この契約は、SiC(炭化ケイ素)を基にしたパワー・モジュールの安定供給を含むもので、Ampereの次世代電動パワートレインに新たな飛躍をもたらします。
EV技術における新しいサプライチェーン
AmpereとSTは、パワーボックスおよび冷却システムの開発において、両者の専門知識を結集し、電動車両の性能を向上させるための協力を進めています。特に、パワーモジュールは電動パワートレインの心臓部であり、効率の向上は走行距離や充電時間に直接影響を与えます。Ampereは、この技術を用いて高性能EVを市場に提供することを目指しています。
Ampereのビジョン
AmpereのSVP、Philippe Brunet氏は、「この契約は、パートナーシップを通じた集中的な取り組みの成果です。上流での協力を強化し、パワートレインの最適化と安定供給を実現することで、より多くの走行距離と最適化された充電時間を持つ高性能EVを実現します」と述べています。
STマイクロエレクトロニクスの技術力
一方、STのMichael Anfang氏は「STは、電動プラットフォームの性能向上に向けた最先端のパワー・エレクトロニクスの開発においてリーダーシップを取っています。今回の契約は、持続可能なモビリティを推進するための新たなステップとなります」と話します。このように、二社は炭素排出量削減に向けた共通の目標を持っています。
次世代EVの性能向上
新たに導入されるSiCパワー・モジュールは、パワーボックスに組み込まれることで、効率的なエネルギー管理と変換が実現します。このシステムは、電動パワートレインの効率化に大きく寄与し、スムーズで反応の良い運転体験をもたらすことが期待されています。
Ampereが提供する全自動車ラインアップ
Ampereは、この協力により、400Vおよび800Vバッテリーを積んだEVをラインナップに加え、迅速な充電を実現します。特に800Vの技術は、充電時間を大幅に短縮するカギとなり、急速充電において15分以内に10%から80%の充電が可能です。これは、AmpereのEV技術の競争力をさらに強化する要素のひとつです。
持続可能な未来を目指す取り組み
STマイクロエレクトロニクスは、50,000人以上の従業員をかかえ、持続可能なエコシステムの構築に注力しています。彼らの技術は、スマートモビリティと電力エネルギー管理の効率化を通じて、より良い社会の実現を支援しています。AmpereとSTの協力は、EVの技術革新を進める上で重要なステップとなります。
結論
AmpereとSTマイクロエレクトロニクスの新しいパートナーシップは、持続可能なモビリティを実現するための強力な基盤を提供します。これにより、光り輝く未来の電動自動車社会の実現に向け、両社の取り組みが加速することが期待されます。今後のEV市場における両者の動きに目が離せません。