アート引越センター、ヤマトホームコンビニエンスを完全子会社化へ
アート引越センター株式会社(以下、アート)は、ヤマトホールディングス株式会社(以下、ヤマトHD)が保有するヤマトホームコンビニエンス株式会社(以下、ヤマトHC)の全発行済株式の49%を取得し、2025年1月1日をもって同社を完全子会社化することに合意した。この決定は、両社の戦略的な協業を背景にしている。
背景と目的
アートは、業界のリーダーとして「サービス業」としての引越しを捉え、顧客のニーズに応じた多様なサービスを提供しており、顧客からの評価も高い。近年では引越し業務に加え、より豊かな暮らしを提案する企業への成長を目指し、事業の領域を広げている。
一方のヤマトHCは、大型家財の配送サービス「らくらく家財宅急便」や、単身者向けの「わたしの引越」などのサービスを展開している。このたびの協業は、2022年に始まったYHCの51%の株式譲渡から基づいており、アートとヤマトHCはそれぞれの技術力と品質を融合させ、より便利で魅力的なサービスの提供を目指している。
株式譲渡日と社名変更
株式譲渡の日程は、2025年1月1日を予定している。また、同日付でヤマトHCは「アートセッティングデリバリー株式会社」と社名を変更する計画だ。新たな社名により、アートのブランド力をさらに強化し、サービスの向上を図る。
今後の展開と連携
新体制下でも、ヤマト運輸株式会社が提供する「らくらく家財宅急便」や「海外引越」サービスは、アートグループと連携を保ちながら提供される予定だ。これにより、アートとヤマトの相互の経営資源を最大限活用し、配送事業のさらなる拡大と引越し事業の高度化を追求する。
このように、アートとヤマトは協力し合い、新たなサービスの導入と品質向上に注力していくことで、物流業界に新たな風を送り込む姿勢を示している。今後、両社の連携がどのような成果をもたらすのか、業界全体が注目している。