JR東日本とEVeMがタッグを組む
JR東日本が発表したワーキングマザー向けのキャリア形成支援サービス「PeerCross」は、2025年10月から、マネジメント支援を目的とした連続講座「マネジメント100の型」を展開します。この講座は、株式会社EVeMが提供し、日本の職場での女性管理職の増加を目指している重要な取り組みです。
ワーキングマザーの現状
日本の企業における女性の管理職は、未だに全体の10%を超える程度しかありません。多くの職場では男性がその大半を占めており、育児や介護との両立が難しい環境がその一因です。従来の昇進モデルや年功序列など、古い考え方が影響し、女性がキャリアを築くのが困難な現状が続いています。
PeerCrossが実施した調査では、コミュニティ内のワーキングマザーのうち、なんと6割以上が管理職に対する意欲を示しています。この意欲を実現するためには、実際の昇進機会やそれに伴うスキルが必要です。「自分の働き方を次世代のロールモデルにしたい」という願望がある一方で、その実現には大きなギャップが生じています。
マネジメント講座「マネジメント100の型」の概要
EVeMの提供するマネジメント講座は、約半年間にわたるもので、参加者は「優先順位の整理」「権限委譲」「タイプ別のピープルマネジメント」など、再現性のある実践的なスキルを学びます。また、講座はPeerCrossの特徴を活かし、ピアラーニングの環境を整えています。受講者同士での交流を通じて、学びを深める場を提供し、それぞれのスキル向上に寄与します。
性別や働き方にとらわれないリーダーシップの支援
EVeMは、今後も女性リーダーの育成に力を注ぎ、性別に関係なく誰もがマネジメントを学び、活かせる未来を追求していきます。少しずつでも、職場の現状を変え、より多くの女性がリーダーとして活躍できる環境を整えることが目標です。
PeerCrossとは
PeerCrossは、JR東日本グループ全社員を対象にした新事業創造プログラム「ON1000」を通じて生まれたもので、ワーキングマザーに特化したキャリア形成支援サービスです。社内外を問わず1on1や座談会を通じて、参加者間の交流を促進することで新たな気づきを生み出しています。現在、約40社がこのプログラムに参加し、数多くのマッチングが成立しています。
EVeMについて
株式会社EVeMは、2020年に設立され、ベンチャー企業向けにマネジメントの型を提供しています。これまでに多くの経営者やマネージャーが受講し、そのトレーニングが企業の成長に貢献してきました。今後も、幅広い業種のマネジメントの質を向上させるための活動を続けていく方針です。
おわりに
日本社会における女性の活躍は、まだまだ道半ばです。しかし、EVeMやJR東日本のように、具体的な支援策を通じて多くの女性が活躍できる環境が整えば、少しずつでもその状況は好転していくことでしょう。女性がリーダーとしての道を歩むための支援が、今後ますます重要視されていくに違いありません。