進化する組織設計への第一歩:マネーフォワードの『re1ate cloud』導入
株式会社マネーフォワードは、このたび関係性のデザインを通じて組織の進化を推進するERMツール『re1ate cloud』を導入した。この決定は、個人特性を理解し、それを活かす組織づくりと関係性の質の向上を目指す株式会社relateによるものである。マネーフォワードは、"お金を前へ。人生をもっと前へ。" というミッションを掲げ、個々がチャレンジしやすい社会を構築することに力を入れている。
1. 導入の背景と目的
マネーフォワードは、多様なメンバーがそのポテンシャルを最大限に発揮し、チームが一丸となって目標を達成するために、『re1ate cloud』の導入を決定した。企業文化においては「Respect」と「Teamwork」を大切にしており、個人の強みやストレス特性を理解したコミュニケーションとチームビルディングが不可欠であると認識している。
従来、個人の特性を理解するための研修を実施してきたが、特にコミュニケーションやチームビルディングに課題を抱える部門への支援が限られていた。この問題に対処するため、re1ate cloudを活用し、組織全体のパフォーマンス向上を目指すこととなった。
2. 『re1ate cloud』の特徴
『re1ate cloud』は、従業員一人ひとりの強みやストレス要因、さらには従業員間の関係性を可視化することで、個人と組織のエンゲージメントやパフォーマンス向上に寄与するERMツールである。残念ながら、人事施策としての支援が散発的だったマネーフォワードにとって、これが新たな基盤となる。
このツールは、個々の個性やストレス状態のデータに基づいて、最適なコミュニケーション方法やパフォーマンスを促進するための人員配置を提案する。また、上司と部下の関係性改善に関するアドバイスも提供するため、全体としての関係性改善やパフォーマンス向上を実現する。特に、従業員のwell-beingを維持しつつ、企業としての成果も上げるための支援が可能であることが特徴だ。
3. FFS理論との関連
FFS(Five Factors & Stress)理論とは、個人が持つ潜在的な強みを把握するためのものであり、ストレスと性格に関する研究に基づいている。具体的には、「凝縮性」「受容性」「弁別性」「拡散性」「保全性」の5つの因子を軸に個人の特性を理解することができる。この理論は、ポジティブに発揮される力やネガティブに働く力を見極める際に非常に役立つ。
マネーフォワードでは、この考え方を通じて、個人の潜在的な強みがチームの中でどのように活かされているかを客観的に評価し、最適なチーム編成を可能にすることを目指している。このようなアプローチにより、マネーフォワードは約900社、65万人にわたりチーム分析・編成のサポートを行ってきた。
4. 企業の将来像
株式会社マネーフォワードの人事担当取締役である浦岡のぞみ氏は、FFSの活用によって、相互理解の促進とコミュニケーションやチームビルディングの向上を目指す取り組みが進んでいると語っている。それにもかかわらず、FFSの理解度や活用において個人やチームに差が見られ、特に新しい『re1ate cloud』の導入でこの問題が解消されることを期待している。
『re1ate cloud』を通じて、チームやマネージャーへの支援が強化されることで、多様なメンバーがそれぞれの力を最大限に発揮し、組織全体の生産性を高めることが可能となるだろう。マネーフォワードにとって、この導入は新たな一歩であり、組織の進化を加速させる重要な要素となる。今後もこの新たなツールの効果を注視し、さらなる取り組みを期待したい。