NTTデータとAlloyed社の資本業務提携
株式会社NTTデータは、英・Alloyed社との間で資本業務提携契約を締結したことを発表しました。この提携により、両社は3Dプリンターを活用した高度な金属部品の設計および製造において、新たな可能性を追求していきます。
提携の背景
NTTデータグループは「情報技術で新しい『しくみ』や『価値』を創造し、より豊かで調和のとれた社会を実現する」という企業理念のもと、ITを駆使したシステム開発を進めています。その中で、国内外でのM&Aを積極的に推進し、製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させるために、Alloyed社と資本業務提携を結ぶことになりました。
株式引受契約の内容
2024年7月23日付で、NTTデータはAlloyed社への出資を行うなど、さまざまな契約を締結しました。この提携により、特に合金開発や3Dプリンター技術の分野でのシナジー効果を生むことを目指しています。
Alloyed社の特長
Alloyed社は、優れた合金・合金部品の設計技術を持ち、オックスフォード大学発のスピンアウト企業としても知られています。主に、高機能な材料の開発や、それを活用した製造技術に強みを持っており、自社開発の3Dプリンターを用いて様々な業界に向けた部品を提供しています。
目指すシナジー効果
提携後、両社は以下の目標に向かって進める計画です。
1.
材料開発:Alloyed社の高機能材料に関する技術を活かし、特殊用途向けの材料開発案件を拡充し、新たな市場への展開を図ります。
2.
生産性向上:3Dプリンター向けの設計・製造ソフトウェアを通じて、コストを低減し、製造工程を短縮する仕組みを整備します。これにより、製造過程で生じる不具合の監視・補正を自動化し、品質向上に繋げます。
期待される効果
今回の提携により、NTTデータの強みを生かしながら、Alloyed社の先進的な技術を取り入れることで、顧客のニーズに応じたソリューションの提供が可能になると期待されています。特に、航空宇宙や産業機械、モータースポーツなどの分野での高機能な金属部品の開発が進むことで、それに伴う経済効果も大きいでしょう。
企業のコメント
NTTデータの杉山洋執行役員は、世界のAM市場が拡大する中での提携を喜び、サプライチェーン改革を通じて産業の発展に寄与する姿勢を強調しました。また、Alloyed社のマイケル・ホルムズCEOは、自社の技術が日本市場でどのように活用されるかに大きな期待を寄せています。
まとめ
今後、NTTデータとAlloyed社の提携により、3Dプリンター技術を駆使した革新的な製品やサービスが提供されることになりそうです。両社の強みが相互に活かされ、より持続可能な社会の実現に向けた新たなものづくりが進化することを期待したいと思います。