アサヒビールとホシザキが共同開発した国内初の自然冷媒を採用した卓上型生ビールディスペンサーが実現しました。これにより、飲食店での生ビールの提供がより環境に優しく、安全になります。今回の製品は、2018年から使用されているアサヒビール専用の生ビールディスペンサーのモデルチェンジ機として位置づけられています。
新しいディスペンサーは、従来の代替フロンからノンフロンの自然冷媒に切り替え、地球温暖化係数(GWP)が1430からわずか3にまで削減されました。これは、製品のライフサイクル全体での温室効果ガス排出量を大幅に減少させることにつながり、環境への影響軽減を実現しています。また、消費電力も現行機型より約20%削減されています。
ホシザキは業務用冷蔵庫や製氷機においてもノンフロンの自然冷媒化を推進していますが、生ビールディスペンサーにおいては国内初の試みです。これにより、飲食店においてはフロン関連の簡易点検が不要になるため、負担が軽減されます。アサヒビールはこの新ディスペンサーを東京都と愛知県にある10店舗でのテスト運用を経て、10月から本格的に展開することを決めました。
アサヒグループは2040年までにGHG排出量ネットゼロの達成を目指しており、今回のプロジェクトもその一環として位置づけています。このように、環境負荷低減に対する強い意志が両社に見られます。
ホシザキは、これまでに世界中で238万台の自然冷媒製品を販売しており、業界の先駆者として進化を続けています。特に、欧州や米州においても、自然冷媒の普及率は高く、日本でも今後の目標設定が進行中です。
新しい生ビールディスペンサーは、食文化の発展と環境への配慮が同時に叶う製品です。飲食店を訪れるお客様に、最高の樽生ビールを提供するだけでなく、持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩となるでしょう。この新たな取り組みにより、アサヒビールとホシザキは、飲食業界の未来を切り開く存在となっています。