最近、情報セキュリティ分野で注目を集めているSecureNavi株式会社が、12億円の資金調達を実施したと発表しました。これは、既存投資家のSBIインベストメント株式会社をリードとし、他にも複数の新規投資家が参加したことで実現されたものです。
この資金は主にプロダクトの開発や開発体制の強化、そして組織の拡大やマーケティング戦略に使用される予定です。この取り組みを通じて、情報セキュリティの分野において特に文系のセキュリティ領域に悩む担当者に対して、さらなる価値を提供することを目的としています。
SecureNaviのミッションと事業の現状
SecureNaviは「セキュリティに取り組めば、売り上げが上がる世界を作る」というミッションを掲げており、情報セキュリティに関連するさまざまな課題をソフトウェアを通じて解決することを目指しています。具体的には、ISMS認証やPマークの取得・運用を効率化するためのオートメーションツールを提供しており、顧客の数は1,200社を超え、売上も前年比で約3.5倍に成長しています。
SecureNaviは、特に文系のセキュリティ分野において、認証や規制、ガイドラインへの準拠、監査、審査など多岐にわたる業務を高度化するためのソリューションを提供しており、企業のセキュリティ対策をより効率的かつ効果的に行えるよう支援しています。
12億円の調達内容
今回の資金調達は、2社の既存投資家からの支援を継続しながら、さらに9社の新たな投資家を迎える形で実施されました。このような多くの出資者からの支持を受けることで、SecureNaviは更なる事業拡大を実現する基盤を整えました。
資金調達の概要は以下の通りです:
- - 調達金額: 12億円
- - 調達方法: 第三者割当増資
- - 主な株主: SBIインベストメント、NTTドコモ・ベンチャーズ、日本ベンチャーキャピタル、京都キャピタルパートナーズなど
これらの出資を受けたことで、SecureNaviはプロダクトのさらなる発展や、マーケティング活動の強化に注力できます。
新プロダクト「2線の匠クラウド」とその意義
SecureNaviが開発した「2線の匠クラウド」は、企業がセキュリティリスクを管理するためのプラットフォームです。これまで多くの企業では、リスク評価が形式的に行われることが多く、具体的なリスクマネジメントが十分に行われていない現状があります。サプライチェーン全体でのリスクが複雑化する中、本システムは企業が自主的にリスクを管理できるよう支援します。
このプラットフォームは、国際的なガバナンスの枠組みとして評価されているスリーラインモデルに基づいており、1線(現場)と3線(監査)の間で情報を司る2線に特化しています。また、労働人口が減少している中でのセキュリティ担当者の採用難という現実にも寄与する設計になっています。
現在、「2線の匠クラウド」は製薬や通信、金融、製造業など広範な業種で先行トライアルが行われており、企業のセキュリティリスク評価に向けた新たな基準を作り出すことを目指しています。
「Security Nexus Conference 2025」の開催
SecureNaviは、11月12日に「Security Nexus Conference 2025」をオンラインで開催します。このイベントでは、企業の未来を創るための情報セキュリティの重要性について、著名なスピーカーが招かれます。セキュリティ担当者がどのようにして経営戦略や事業成長に寄与できるのか、またそのための具体的な情報を共有することを目的としています。
参加は無料ですが、事前の登録が必要です。イベントを通じて、多くの参加者が有益な知識を得られることを期待しています。
SecureNaviの取り組みは、単なるセキュリティの強化に止まらず、企業の成長をサポートし、全体の信頼基盤を築くために不可欠です。これからも文系のセキュリティを進化させ、より安全な社会を実現するために邁進することでしょう。