三菱電機インフォメーションシステムズと沖縄ビジネスソリューションズの戦略的提携
この度、三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)と沖縄ビジネスソリューションズ株式会社(OBS)が、SAP事業において戦略的業務提携を結びました。この提携は、両社が持つ技術やノウハウを相互に活用し、SAP市場における競争力を高めることを目的としています。
提携の背景
近年、多くの企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めており、基幹業務システムの導入や刷新が急務となっています。特にSAPソリューションは、その市場環境において特異な位置を占めており、既存製品のサポート終了に伴い技術者不足が問題視されています。このことは「2027年問題」とも呼ばれ、特に大手企業においてはリスキリング(再教育)を含むSAPエンジニアの育成が重要な課題として浮上しています。
MDISは、この状況を受けて、SAPエンジニアの育成・確保を最優先事項として取り組んでいます。一方、OBSは、SAPソリューションの導入や保守だけではなく、エンジニア教育に関する実績も持っています。そのため、今回の提携を通じて、両社のそれぞれの強みを結集する流れが生まれています。
提携によるメリット
提携後、MDISはOBSの提供する教育資源を活かし、SAPエンジニアの育成を一層加速する予定です。また、OBSとしては、自社の事業を発展させるために、MDISのSAP事業に参加し、地域経済の振興にも寄与していくことを目指しています。
具体的には、OBSはMDIS及びそのグループ会社、また協力会社に対し、学法OBSと連携したリスキリングプログラムを提供する計画です。これにより、両社が持つSAP技術者の開発リソースが拡充され、今後のSAP案件への対応力が強化されるでしょう。
さらに、MDISはOBSとの連携によって、顧客向けの教育メニューを提供することで、構想、設計、開発から運用・保守までの一貫したサービスを実現します。地域創生の一環として、OBSは沖縄県におけるニアショア事業を拡大し、雇用創出に貢献することも視野に入れています。このニアショア事業は、地元の技術者を雇用することで地方経済を活性化させる狙いがあります。
各社の紹介
三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)
MDISは、金融や製造業向けにシステム事業を推進するリーディング・サービスインテグレーターです。三菱電機グループ各社の技術力を活かし、さまざまなITサービスを展開しています。
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沖縄ビジネスソリューションズ株式会社(OBS)
OBSは2012年に設立された企業で、SAP事業に特化し、導入から保守・運用に至るまでのサービスを提供しています。また、OBSは沖縄ビジネスソリューション専門学校を支援し、地域創生とSAP人材の教育を目指しています。
OBSのウェブサイトはこちら
おわりに
今回の提携は、技術者育成という観点からも地域貢献という観点からも意義深いものであり、両社の今後の取り組みに大いに期待が寄せられています。特に沖縄県における雇用創出の成果がどのように現れるかが注目されており、今後の進展が楽しみです。