家庭用蓄電池の可能性
東京ガス株式会社が家庭用蓄電池を活用した新たな取り組みに着手し、2027年からの電力供給に向けた準備を進めています。最近、電力広域的運営推進機関が実施した容量市場の実効性テストに参加し、200台以上の家庭用蓄電池を用いて発動指令に遠隔制御で応じる検証を実施しました。この動きは国内では初めての試みです。
再生可能エネルギーの影響
再生可能エネルギーの導入が進む中で、電力供給の安定性の確保が求められています。特に、市場の価格が低下する中での発電設備への投資環境は厳しく、安定した供給力の確保が重要な課題となっています。家庭用蓄電池は、単体では小規模でも、多くを束ねることで大きな供給力を生み出す可能性を秘めています。これにより、大規模電源に依存しない安定的な電力供給が期待されます。
東京ガスの取り組み
東京ガスは、そのソリューション事業ブランド「IGNITURE」の一環として、「蓄電池ネットワークサービス」を提供しています。このサービスに参加している家庭用蓄電池を遠隔制御し、複数台を同時に稼働させることで、集約された供給力を提供することに成功しました。
特に、今回の実効性テストでは、一般送配電事業者からの指令に対して、家庭用の蓄電池が実運用に近い形で反応できることが確認されました。これは、今後の容量市場への確実な供給が可能であることを示しています。
さらなる未来への一歩
東京ガスは今後、蓄電池ネットワークサービスを拡充し、さらなる供給力の確保を目指すとともに、顧客へ還元を図るためのポイント制度なども予定しています。また、将来的には電気自動車や給湯器等も統合的に最適化し、多様なエネルギー機器を効率的に利用する仕組みを構築する意向です。この取り組みにより、地域社会においても安定した電力供給とカーボンニュートラル社会の実現に向けた貢献が期待されます。
140周年を迎えた東京ガス
2023年、東京ガスグループは創立140周年を迎えます。この節目を機に、東京を越えた挑戦を行い、未来のエネルギーシステムを見据えた企業として成長を続けています。グループのビジョン「Compass2030」は、価値共創のエコシステム構築とCO2ネット・ゼロへの挑戦を中心に様々なサービスを展開し、地域社会の課題解決に取り組んでいくことを目指しています。
家庭用蓄電池の活用による電力供給の新たな形が、今後どのように進化していくのか、引き続き注目していきたいところです。