古民家の新たな挑戦
2021-11-18 10:00:13
築400年の古民家の葺き替えに挑む職人集団の活動
文化を継承する古民家レストランの一新
兵庫県丹波篠山市にある古民家レストラン「りょうり舎やまゆ」は、築400年の茅葺き屋根の葺き替え工事を15年ぶりに行い、大規模なプロジェクトを進めています。この工事では、熊本県阿蘇地方と兵庫県上山高原から仕入れた約2800束、総重量20トンにも及ぶススキが使用されており、古き良き文化の保全に挑む姿勢が強く表れています。
地域文化とアートの融合
「りょうり舎やまゆ」では、葺き替え工事に合わせ、建築家とのアートワーク制作にも取り組んでいます。このプロジェクトの中で、古民家を再生させるだけでなく、地域の文化をアートとして表現する試みが行われています。また、ワークショップも積極的に開催し、地元の人々や訪問者がその一端を担うことができるようにしています。
モニュメント制作プロジェクト「TRACING THE ROOTS」
東京世田谷区に位置するアートプロジェクト「TRACING THE ROOTS」では、建築家の大橋史人氏によるヨシを使ったモニュメント制作が行われています。このプロジェクトでは、施設内の駐車場にヨシを敷き詰め、まるでその地に生えているかのような空間を演出。来訪者は床一面に広がるヨシの上で、青空を仰いでリラックスすることができる特別な体験を提供されています。
FARM to FORKの挑戦
さらに、神戸市須磨海浜公園内の「FARM to FORK」では、砂浜にヨシを使ったステージが設営され、毎年の恒例イベントとして地域住民が参加しています。竹や稲わらなどの素材を使用した四阿(あずまや)の制作も行い、子どもたちと共に楽しみながら制作することで、伝統技術を体感する機会を提供しています。
クラウドファンディングによる茅葺き民家の再生
千葉県鴨川市にある茅葺き民家「ゆうぎつか」の再生プロジェクトも注目です。2019年の台風により被害を受けたこの民家の修復費用として、約360万円をクラウドファンディングによって集め、200人以上の支援者が参画しています。このプロジェクトは3年かけて行われ、今後は「茅葺きスクール」として地域住民の人材育成の場にも活用される予定です。
伝統を守るための取り組み
文化庁が主催する「日本の技フェア」では、「苫編み」と「苫葺き」の技術の実演が行われ、訪れた人々はその奥深さに触れることができます。イベントは、11月20日と21日に秋葉原ベルサールで開催される予定です。
伝統技術の今と未来
株式会社くさかんむりは、神戸市北区淡河町を拠点に、伝統的な茅葺きから現代的なアプローチまで様々なプロジェクトに取り組んでいます。彼らはただ単に技術を維持するのではなく、その可能性と価値を探り出し、若い世代に伝えることを目指しています。
このような取り組みを通じて、古民家や茅葺き文化の魅力を再発見し、未来へと受け継いでいく必要があります。
会社情報
- 会社名
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株式会社くさかんむり
- 住所
- 兵庫県神戸市北区淡河町淡河1447
- 電話番号
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