花王、和歌山に新研究施設「ライフスタイルイノベーションセンター」を竣工

花王が設立した「ライフスタイルイノベーションセンター」

花王株式会社が、新たに和歌山事業場内にて「ライフスタイルイノベーションセンター」を2025年12月9日に竣工しました。この先進的な施設は、家庭用および業務用のファブリック・ホームケア領域の研究と開発を強化することを目的としています。ここでは、清潔や快適さを追求するだけでなく、環境に配慮した持続可能な社会の実現をめざしています。

研究施設の特徴

1. 実生活に即した評価が可能な洗浄センター

この洗浄センターでは、実際の生活での使用感や効果を検証するために、さまざまな洗濯機や乾燥機が設置されています。衣類だけでなく、使用する家電との相互影響を抑えた洗濯の評価を行なうことが可能です。また、実生活に即したキッチンや浴室も整備されており、さまざまなシーンを想定した環境での検証が行われます。

2. オープンイノベーションを促進する共創エリア

このエリアでは、原料や機器のメーカー、大学、さらには行政機関などとの共同研究が進められています。アイデアの創出から試作、検証までを一気通貫で行うことができ、多様な知見を活かした商品や技術開発が行なわれています。このような取り組みにより、複数の分野をまたいだ共創が生まれています。

3. 最先端の執務エリア

ライフスタイルイノベーションセンター内の執務エリアは、見通しの良さと開放性を特に重視しています。研究員たちは集中して作業ができる環境が整えられており、快適な視環境を実現するための照明の工夫やリフレッシュスペースの設置も行われています。このような努力により、和歌山県内で初の「CASBEE-ウェルネスオフィス Sランク」の認証も取得しています。

花王が目指すもの

花王は、企業理念「花王ウェイ」とESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」を背景に、ライフスタイルイノベーションセンターを設立しました。生活者の実際の家事行動を科学的に捉えながら、清潔さや衛生面、快適さを考慮した製品や技術を開発することを推進します。この新しい施設では、衣類や住空間、家電の相互影響を実生活環境で検証することで、実際に使う人々が感じる「きれいさ」や「使いやすさ」を備えた製品を作り上げることを目指しています。

また、環境への配慮も重要視されており、低温で機能を発揮できる商品設計や、製造工程の簡素化を通じて、エネルギーや時間の最適化を追求しています。