世界ポリオデーとその意義
毎年10月24日は「世界ポリオデー」です。この日は、ポリオウイルスの根絶に向けた活動と、感染症対策の重要性を再認識する日となっています。特に今年は、パレスチナのガザ地区で25年ぶりにポリオの感染者が発見されたという衝撃のニュースがあり、ポリオ根絶への道のりが再び注目されています。
ポリオの現状と課題
ポリオは、主に5歳以下の子どもが感染する病気で、ポリオウイルスが神経を攻撃することで麻痺などの深刻な後遺症を引き起こす可能性があります。近年、ワクチンによる予防策が浸透してきたおかげで、ポリオウイルスの常在国はパキスタンとアフガニスタンの2か国にまで減少しました。しかし、ガザ地区での発症は、世界中にポリオウイルスが依然として存在していることを証明しています。
JCVの取り組み
「認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会(JCV)」は、1994年の設立以来、途上国に対する子どもワクチン支援活動を30年以上続けてきました。JCVは、10月24日の世界ポリオデーに合わせて「感染拡大防止キャンペーン」を実施し、ポリオワクチンの支援をさらに強化することを決定しました。このキャンペーンは、2024年の10月24日から31日まで実施され、みなさんも1,000円から参加できる仕組みになっています。
寄付に使われるポリオワクチンは、1本わずか20円で、1,000円の支援で50人の赤ちゃんにワクチンを届けられます。このような取り組みを通じて、ポリオの感染を防ぎ、子どもたちの命を守る重要な役割を果たしています。
パレスチナでの感染拡大の懸念
今年8月のUNICEFの発表によると、ワクチンを接種できなかった生後10か月の赤ちゃんがポリオを発症し、ガザ地区での25年ぶりの発症が確認されました。さらに、河川からもポリオウイルスが検出されており、パレスチナ全体及び周囲の国々への感染拡大が懸念されています。すでに、ポリオウイルスは非常に強い感染力を持っているため、早急な対策が求められています。
JCVの支援活動に参加するには
JCVは現在、ミャンマー、ラオス、ブータン、バヌアツといった途上国で継続支援を行っています。その中でも、ミャンマーとブータンは2014年にポリオ根絶を達成しています。ポリオを根絶するためには継続的なワクチン接種が必要不可欠であり、支援ができる能力のない国々にはさらなる支援が求められています。
最後に
私たち一人ひとりの小さな支援が、ポリオ根絶に向けた大きな力となります。ぜひ「感染拡大防止キャンペーン」に参加し、子どもたちの未来を守るお手伝いをしましょう。JCVの活動に対する支援は、途上国の子どもたちに届けられ、彼らの命と希望を守る活動に直結しています。