大阪芸術大学 特別演奏会 2025 ~あなたに贈る特別なコンサート~
2025年の12月4日、大阪・中之島のフェスティバルホールにて「大阪芸術大学 特別演奏会 2025 ~あなたに贈る特別なコンサート~」が開催されました。このイベントは、大阪芸術大学の演奏学科の学生たちが、プロの音楽家と共演して自らの成長を披露する舞台で、毎年恒例の行事です。今年は、演奏学科教授である大友直人氏が指揮を務め、ベートーヴェンの名作、特に「『エグモント』序曲作品84」と「交響曲第9番 ニ短調 作品125『合唱付き』」が演奏されました。
プロの指揮による感動の演奏
大友直人氏は、国内外で数多くのオーケストラとパフォーマンスを行ってきた経験豊富な指揮者です。彼の指揮の下、学生たちはその才能を最大限に引き出され、音楽の深い解釈や表現に磨きをかけました。イベントの日が近づくにつれ、会場は多くの観客で埋まり、期待に満ちた空気が広がりました。
最初に演奏された「『エグモント』序曲」は、穏やかな出だしから情熱的な展開へと進み、演奏者たちにとっても演奏する喜びを感じる作品として創られました。このドラマティックな演奏は聴衆を魅了し、一瞬にして会場全体をその情熱で包みました。
続いて演奏された「交響曲第9番」は、年末にふさわしい風物詩として知られる名曲です。大友氏のタクトの下、大阪芸術大学混声合唱団137名がフルパワーで合唱し、作品の深い精神性を表現しました。特に第4楽章ではソリストたちが登場し、合唱と共に「歓喜の歌」のクライマックスを築くが、これは聴衆に強い感動を与えました。
合唱団の力強い一体感
この演奏会では、声楽専攻のみならず、ピアノコースやポピュラー音楽コースの学生たちも参加しました。彼らは完璧にドイツ語の歌詞を暗譜し、合唱としての一体感と感情豊かな表現力を見せつけました。フィナーレの瞬間、会場中に割れんばかりの拍手と「ブラボー!」の声が響き渡り、観客の心は感動の渦に巻き込まれました。学生たちはこの貴重な経験を通じて、音楽に対する理解を深め、今後の道へと繋げる一歩を踏み出しました。
出演者たちの想い
特任教授の永松圭子氏は、ソリストとして舞台に立ちつつ、学生への合唱指導も行いました。彼女は「第九」が人生の苦悩を歓喜へと昇華させる作品であり、この名曲を学生たちと演奏できたことを光栄に思っています。演奏学科の学生たちは、この壮大な名作に取り組むことが大きな挑戦であり、合唱指導を通じて彼ら自身の成長を確信しました。
演奏学科の西木くるみさんと青山ひびきさんも、それぞれこの演奏会を通じて大きな学びを得たと語ります。西木さんは、「合唱の力強さを感じ、自らの音に責任を持つことの大切さを学びました」と述べ、一方の青山さんは「演奏の喜びを感じ、音楽に向き合う時間がかけがえのないものになりました」と振り返ります。
未来への希望
このような特別演奏会は、学生たちの音楽に対するスキルや意識を高めるだけでなく、彼らに一生の財産を与えます。演奏者として培った経験は、今後のキャリアにおいても大きな財産となることでしょう。大阪芸術大学の学生たちがこの舞台で得た様々な経験と感動は、きっと今後の音楽シーンに新たな風を吹き込む原動力となるに違いありません。