日本一の貸出期間を誇る「18歳の図書館」が西都市に登場
宮崎県西都市にある「18歳の図書館」は、一般社団法人まちづくり西都KOKOKARAの調査によって“日本一の貸出期間が長い図書館”として注目を集めています。この図書館は、日販の子会社である株式会社ひらくのブックディレクションを受けて開館しました。
「18歳の図書館」開館の背景
西都市は市内に大学がなく、多くの若者が高校卒業後に地元を離れます。市はこの状況を、若者にとっての外の世界を知る良い機会と捉え、本を通じて彼らを支援しようという思いから、貸出期間が日本一のこの図書館を立ち上げました。図書館は2024年10月29日から11月15日まで、地元の宮崎県立妻高等学校の生徒に向けて開館される予定です。
誰が選書したのか?
「18歳の図書館」では、西都市出身のおかずクラブのオカリナさんや、歌手の米良美一さん、文筆家の宮田愛萌さんをはじめ、79名の著名人が「3年後にもう一度読んでほしい本」として250冊を選定しました。それぞれの本には選者の思いが込められたメッセージが挟まれています。
参加著名人の一部とその選書
- - オカリナ(おかずクラブ): 『項羽と劉邦』(司馬遼太郎/新潮社)
- - 米良美一(歌手): 『幸福論』(アラン)
- - 宮田愛萌(文筆家): 『女ともだちってむずかしい?』(クレア・コーエン、安齋奈津子/河出書房新社)
3年後の自分からの手紙
図書館で借りた本には「読書感想文」を書くことで、3年後に自分宛てに届けられます。この手紙を通じて、高校生たちは自分自身の成長を振り返り、再度本を手に取るきっかけが生まれることを期待しています。
高校生たちの感想
参加した高校生たちは、選んだ本にそれぞれの想いを込めて感想を述べています。「目標が見えない時に本を探し、自分の気持ちを探すための本を選びました」といった声が寄せられており、図書館の目的が見事に伝わっています。
公式ムービーも公開
「18歳の図書館」のコンセプトムービーが公開され、開館当日の生徒の反応や選書した著名人からのメッセージが収められています。これによって、図書館がどのように生徒たちに影響を与えるかがより具体的に伝わります。
西都市長のコメント
西都市長の橋田和実氏は「18歳は高校生にとって重要な時期。本に親しむことで知識が増え、成長に役立つと信じています」と語り、この図書館が若者にとっての重要な支えとなることを期待しています。
まとめ
「18歳の図書館」は、地元の高校生の未来を応援するための画期的なプロジェクトです。貸出期間の長さや選者の多様性が、多くの若者に本との新しい出会いを提供し、彼らの人生において重要な役割を果たすことを期待しています。ひらくは今後も、このような文化コンテンツを通じて、地域の豊かさを育む活動に取り組んでいくことを目指しています。