新たなエコによる風向き
出光興産株式会社は、低炭素エネルギーを取り入れた新商品「出光カーボンオフセットfuel B5軽油」(通称: ICOF B5)の供給を、2025年7月より開始すると発表しました。この取り組みは、同社が関東天然瓦斯開発株式会社と連携して進めている地熱発電調査プロジェクト「栗駒南麓プロジェクト」(宮城県栗原市)において掘削機械の燃料として使用されます。
ICOF B5の特徴
ICOF B5は、B5軽油を基にした燃料で、バイオディーゼルを5%混合したものです。この燃料は、使用時に排出されるCO2の95%をカーボンクレジットでオフセットします。具体的には、第三者機関の認証を受けたボランタリーカーボンクレジットから調達したものを利用し、環境負荷の低減を目指します。
地産地消の取り組み
ICOF B5の製造には、有限会社千田清掃が宮城県内で回収した使用済み食用油が使用されており、地域の資源の有効活用にもつながります。また、出光興産は、地元のエコなバイオディーゼル燃料を使用することで、低炭素エネルギーの地産地消を推進しています。これにより、持続可能な社会の実現を目指す取り組みがさらに進展します。
環境価値の証明
供給されたICOF B5の使用にあたっては、CO2オフセット量を証明する証明書が発行され、企業や現場における環境への取り組みを証明する重要な材料となります。カーボンニュートラルを目指す企業にとって、ICOF B5は重要な選択肢となるでしょう。
地熱発電の未来
栗駒南麓プロジェクトは、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構からの助成金を基に進められており、出光興産は1970年代から地熱資源の調査に取り組んでいます。地域に密着した地熱発電の開発を目指し、持続可能なエネルギー供給を志向しています。
まとめ
出光興産の新たなカーボンオフセット燃料「ICOF B5」は、低炭素エネルギーとカーボンクレジットの組み合わせにより、排出されるCO2を大幅にオフセットします。この取り組みは、今後の地熱発電やエコなエネルギー利用において、大きな意味を持つことでしょう。持続可能な社会の実現に向けた一歩として、新しい燃料がどのように活用されていくのか、注目が集まります。