新支援プロジェクト
2020-12-07 15:48:31
就職氷河期世代とコロナ禍失業者のための新支援プロジェクト始動
新たなる就職支援の形「チャン巣プロジェクト」
2020年12月、就職氷河期世代や新型コロナウイルスによる失業者といった社会的弱者を支援する新たな取り組み、「チャン巣プロジェクト」がスタートしました。このプロジェクトは、大阪府が実施するもので、NPO法人HELLOlifeが主体となり、居住支援と就業支援を一体的に行うものです。特に住宅を持たない方々にとって、安心して就職活動を行える環境を提供することを目的としており、府営住宅の空き室を有効活用しています。
プロジェクトの概要
具体的には、以下の二つのコースが設けられています。
1. 就職氷河期世代向けコース
このプログラムでは、35歳から40代半ばまでの対象者を募集しており、正社員の求人を持つ企業との交流会を実施。就職が決まると、府営住宅の空室が提供され、特殊なDIYプログラムを通じて自分の住居を自分の手で作り上げることができます。入居後は、職場定着のための定期面談やコミュニティ活動を通じて、社会人基礎力を養う場が提供されます。
2. コロナ禍失業者向けコース
こちらは、2020年1月以降にコロナの影響で失業した方に特化した内容です。入居後には、就職に向けた準備研修が行われ、参加者は安心して新たな職を得るための支援を受けることができます。住まいを確保しつつ、自立を目指すための具体的な手厚いサポートが特徴です。
このように両コースとも、ただ住居を提供するのではなく、参加者が自立した生活を築くためのサポートが充実しています。このプロジェクトは、参加者の就職活動を具体的に支援しつつ、社会でのつながりを促進する機会を提供しています。
プロジェクトの実施背景
日本が高度経済成長を遂げた90年代から2000年代にかけて、就職氷河期にあたる世代は多くの困難を経験しました。また、コロナ禍での失業者の増加も深刻です。現在、日本全国には就職氷河期世代のみで50万人以上が不安定な就業状況にあるとされています。彼らの多くは、無業状態に陥り、安定した職と住居の確保が難しい状態にあります。
「チャン巣プロジェクト」は、そのような社会的課題に目を向け、実績のある支援方法を基にして新たなモデルを展開するもので、特に大阪府四條畷市にて実施されています。この地域にある府営清滝住宅を活用し、温かみのある共同体を形成することも目標の一つです。
参加方法と今後の展望
参加するには、ウェブサイトを通じてエントリーを行う必要があります。定員が限られているため、早めの申し込みが推奨されています。プロジェクトが成功することで、参加者がただの受益者ではなく、地域社会の一員として活躍する強いきっかけを生むことが期待されています。
大阪府営住宅の空き部屋を使用したこのプロジェクトは、今後の就職支援の一つのモデルケースとなるかもしれません。持続可能な社会作りのために、地域の自治体やNPOとの協力体制によって、新たな支援の形が進化していくことが望まれます。
会社情報
- 会社名
-
NPO法人HELLOlife
- 住所
- 大阪府大阪市西区靱本町1-16-14ハローライフ
- 電話番号
-
06-6147-3286