国内電通グループがAI分野での新たな一歩を踏み出す
2025年7月7日、国内電通グループは新たな横断組織「dentsu Japan AIセンター」を社内に設立しました。このセンターは、AIの開発と活用を中核に、企業のデジタル変革を加速させるための重要な枠組みです。特に、AIを用いた業務の効率化やマーケティングの高度化に向け、約1,000名の専門人材を擁し活動を展開していきます。
AIに対する新たなビジョン
AI技術の進展に伴い、多くの企業がこのテクノロジーを導入し、「AIネイティブカンパニー」へと進化を遂げています。しかし、導入が部門ごとにとどまっている一方で、全社的に戦略を整備できていない企業も多く見受けられます。そこで、国内電通グループはAIを企業変革の中心に据え、組織の全体を巻き込んで推進する必要があると判断しました。
dentsu Japan AIセンターの目指すもの
設立されたdentsu Japan AIセンターは、以下の6つの専門ユニットに分かれて、各領域での活動を展開していきます。
1. AI業務効率化ユニット
このユニットは、社内業務や日常業務におけるAIの積極的な活用を推進します。AIツールの開発や導入、社員のスキル向上をサポートし、生産性向上と効率化に寄与する役割を持っています。
2. AIマーケティング&クリエイティブ高度化ユニット
マーケティング全体におけるプロセスを、人間とAIの協働で革新します。顧客成長を実現するためのAIソリューションを開発し、新たなマーケティングの形を探求します。
3. 統合マーケティングAIエージェント開発ユニット
複数のAIアプリケーションをつなぐことで、全プロセスを統合的にサポートするAIエージェントを開発し、先進技術の研究も行います。
4. AI・データインフラ強化ユニット
独自の生活者データに基づくAIモデル「People Model」等、AIデータインフラを強化し、適切な基盤を整えます。
5. AIマーケティングトランスフォーメーション(AIMX)ユニット
顧客のマーケティング業務の支援を全面的に行い、業務コンサルティングから戦略策定まで一貫してサポートします。
6. AIトランスフォーメーションユニット
企業全体でのAIの導入を支援し、AI人材の育成や企業文化の変革も行います。
大学や研究機関との連携
AIセンターは、国内電通グループ内の組織と連携し、大学や研究機関とも協力して、AI技術の開発や導入を促進していきます。この相互作用により、当センターはより高いレベルでのAIの活用を実現し、顧客や社会に新たな価値を提供していくことを目指しています。
「AI For Growth」戦略の推進
国内電通グループは、自社のAI戦略「AI For Growth」を推進しています。これは、人間の知識とAIを合わせながら、顧客や社会の成長へ寄与していくものです。
こうしてdentsu Japan AIセンターは、業界の新たなリーダーとしての役割を果たし、今後の企業変革に大きな影響を与えることが期待されています。AIを駆使した様々な改善策が、企業や社会にどのように適用されていくのか、今後の展開に注目が集まります。