国際アワード「AICA 2025」、初のグランプリ受賞結果が発表

国際的なAIアワード「AICA 2025」の受賞結果

この度、一般社団法人AICAが主催する国際アワード「AICA 2025」の贈賞式が東京都で開催され、グランプリとAICA賞の受賞作品が発表されました。2025年12月17日に行われたこのイベントは、AI技術とクリエイティブな表現の融合を目指すクリエイターや研究者を集め、AIが新たな発想を生むプロジェクトを評価しました。

「ゼロ期」における審査の背景

本アワードの「ゼロ期」と位置付けられた今年度は、AICAが世界中のAIクリエイティブをリサーチし、その結果として選ばれた作品が評価の対象となりました。これにより、AIの持つ可能性と新たな社会的インパクトを引き出す作品群が登場しました。

グランプリには、「Cyber Subin: Evolving Cultural Heritage through Human-AI Co-dancing」と題された作品が選ばれ、製作はPichet Klunchun Dance CompanyとMITメディアラボのCyborg Psychology研究グループにより行われました。この作品はタイの伝統舞踊とAIを組み合わせた新しい表現方法を提示し、受賞者らはAIとの協働によって文化を再定義する意義について語りました。

受賞者の声と今後の展望

贈賞式には、6ヵ国からの受賞者が集まり、互いに受賞の喜びを分かち合いました。神妙な雰囲気の中、受賞者たちは自らの作品について語り、AI技術がどのように彼らの創造活動に影響を与えたかをシェアしました。

今後の展開として、受賞結果や審査に関する詳細は、2026年の初春に刊行される予定の「AICA白書」にて公表される予定です。この白書は、AIクリエイティブ分野における今後の方向性を示す重要な資料となることが期待されています。

受賞作品の紹介

グランプリ受賞作品

- 作品名: Cyber Subin: Evolving Cultural Heritage through Human-AI Co-dancing

製作: Pichet Klunchun Dance Company & MIT Media Lab

AICA賞受賞作品一覧

1. Synthetic Memories
クレジット: Domestic Data Streamers
参考URL: Synthetic Memories
2. Deviation Game
クレジット: 木原共、Playfool
参考URL: Deviation Game
3. 九段理江に95%AIで小説書いてもらってみた。
クレジット: 九段理江、博報堂
参考URL: 九段理江に95%AIで小説書いてもらってみた。
4. Neutone Morpho
クレジット: Nao Tokui, Andrew Fyfe
参考URL: Neutone
5. The Great American Pastime
クレジット: Dan Moore
参考URL: Infinite Baseball

この他にも、多様な表現を持つ23の作品がAICA賞に選ばれました。各々の作品には、AIと人間の共創がどのように具現化されているのか、そしてその意義とは何か、深く考察されるためのきっかけが含まれています。

最後に

AICA 2025の結果は、AIクリエイティブの未来を見据えた重要なステップとなるでしょう。人間がAIとどう共存し、創造していくのか。それは、今後のクリエイティブな活動や社会全体において、様々な形で表れてくるはずです。これからの展望に期待をしながら、各プロジェクトの動向を見届けていきたいと思います。