横須賀綺譚と新作
2020-07-23 12:00:21
インディーズ映画の新星、「横須賀綺譚」を皮切りに多彩なラインナップが登場!
インディーズ映画の新しい波、始まる
新たなインディーズ映画配給レーベル《MAP+Cinemago》の登場により、若手監督の意欲作が続々と公開される。その中で、特に注目を集めているのが大塚信一監督のデビュー作『横須賀綺譚』だ。この作品は、東日本大震災を背景に、記憶の改ざんや存在の不確かさを問いかけるヒューマンミステリーであり、観客を惹きつける力がある。
大塚信一監督の挑戦
大塚監督は、ラーメン屋で働きながら映画制作を進めてきた苦労人である。5年という歳月を費やして完成した『横須賀綺譚』は、当初2020年5月2日に公開予定であったが、コロナウイルスの影響で延期を余儀なくされた。しかし、逆境に直面した中でも大塚監督は独力で劇場との交渉や宣伝を行い、懸命に公開に向けて準備を進めた。
そんな折、出町光識が共同代表を務める《MAP+Cinemago》が大塚監督の作品に目を向け、テーマの明確さや映画表現力の高さを評価。急遽、配給作品の第一弾に選ばれたことで、劇場公開が実現した。この仕組みは、インディーズ映画界に新しい風を吹き込むとともに、若手監督たちの明るい未来を照らすことになる。
キャストの顔ぶれ
『横須賀綺譚』の主人公春樹を演じるのは、小林竜樹。彼は過去に中川龍太郎監督の『走れ、絶望に追いつかれない速さで』などで表現力を涵養してきた次世代の俳優である。ヒロインの知華子役は、今泉力哉監督の『終わってる』でヒロインを演じたしじみが務め、非常に深みのある演技を披露している。また、川瀬陽太や長内美那子、烏丸せつこなど、実力派が脇を固め、作品全体が厚みを持ったものとなっている。
物語の概要
物語は、結婚を控えた春樹と知華子の恋愛を描く。知華子の父親が介護を必要とし、二人は別れを選ぶが、その選択が運命を大きく変えてしまう。9年後、大震災の影響で知華子が亡くなったと思われていたが、実は生存しているかもしれないとの情報が入る。それを知った春樹は横須賀へと旅立つ。このストーリーは、記憶と愛、選択の重みを考えさせる重要な要素を含んでいる。
劇場公開の情報
『横須賀綺譚』は、2020年7月11日より新宿K’s cinemaを皮切りに全国で公開中であり、その後も横浜シネマリンやシネマスコーレ、シアターセブン、京都みなみ会館など各地の映画館で上映が決定している。多くの人々にこの作品が届けられることを期待したい。
今後のラインナップ
《MAP+Cinemago》は、『横須賀綺譚』以外にも魅力的なインディーズ映画を続々と紹介予定だ。特に、芳賀俊監督と鈴木祥監督の『おろかもの』、アンシュル・チョウハン監督の『コントラ』など新作の公開が控えており、これからの展開にも目が離せない。今後も新たな才能が映画界に登場することを心から楽しみにしている。
映画制作は、時には困難な道のりだが、新鋭監督たちが挑戦し続ける姿勢が、観客に感動を与えることを願ってやまない。インディーズ映画の未来に期待が寄せられる。
会社情報
- 会社名
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株式会社ムービー・アクト・プロジェクト
- 住所
- 東京都港区赤坂3-1-16BIビル THE HUB赤坂見附
- 電話番号
-
03-3584-6237