TOPPANとアスエネが新たな連携を発表
TOPPAN株式会社は、アスエネ株式会社と提携し、CO2排出量の算出および管理に関するシステム連携を2025年5月から開始することを発表しました。この連携は、特に企業の持続可能性を高めるため、非常に重要な意味を持つとされています。
企業のCO2排出量算出の重要性
プライム上場企業においては、2026年からScope3のCO2排出量開示が義務付けられます。これにより、企業は自社の温室効果ガス排出量を正確に把握する必要があります。特に、原材料やサービス購入に関連するカテゴリ1の算出は大きな負担となっており、その解決策が求められる中、TOPPANとアスエネの連携が期待されています。
環境への配慮と最新の取り組み
昨今、持続可能な社会の実現に向けて、環境への配慮がますます重要視されています。日本国内では、プラスチック資源循環促進法が施行され、各国が再利用可能な包材の目標を掲げている中、環境情報の開示も求められています。しかし、カーボンフットプリントの算出には専門知識が必要で、実際の業務においては負担となっているのが現状です。
TOPPANが開発した「SmartLCA-CO2®」は、パッケージに特化したCO2排出量算定クラウドサービスです。これにより、企業は自社のパッケージに関するデータを簡単に算出でき、作業負荷を大幅に削減できます。一方アスエネが提供する「ASUENE」は、CO2排出量見える化・削減・報告サービスであり、国内外の様々な基準に対応可能です。
連携機能の実際の利点
このシステム連携により、TOPPANの「SmartLCA-CO2®」が算定したCFP(カーボンフットプリント)の結果を、アスエネの「ASUENE」に転送することができ、Scope3におけるCO2排出量の算出がより効率的になります。具体的には、API連携機能を活用することで、算定結果を迅速に登録できるため、企業は環境配慮に向けた取り組みにより多くの時間を割くことができるようになります。
今後の展望
TOPPANは今後、「SmartLCA-CO2®」の機能を拡充し、より効率的なCFP算定を支援していく方針です。また、流通や小売業界におけるGHG削減の取り組みも加速していく予定です。さらに、会社全体のGHG排出量を管理し、環境への配慮を統合的に進めるための専門的なサポートも提供されます。
今後、TOPPANとアスエネの共同の取り組みによって、カーボンニュートラルに向けた新しい道が開かれることでしょう。企業は環境を重視する消費者の期待に応えるべく、ますます積極的に脱炭素に取り組む姿勢が求められています。両者が形成するこの新しい連携によって、持続可能な社会の実現に向けた活動が大きく前進することが期待されます。