テラドローン、ユニフライがユーロUSCイタリアを子会社化
テラドローン株式会社が運航管理システムプロバイダーのユニフライを通じて、欧州に拠点を持つユーロUSC Italia S.r.l.(ユーロUSCイタリア)の全株式を取得したことを発表しました。この動きは、ドローン運航の安全性を高めるための重要な一歩とされています。
取得の理由
ユニフライは、ドローンの運航管理システム(UTM)の開発を行っており、現在、ドローンの安全かつ効率的な運用を実現するためのプラットフォームを提供しています。今回の株式取得の背後には、ドローン利用におけるリスク評価の過程を簡便化し、運航管理を一貫してサポートする統合プラットフォームの構築を目指す目標があります。
ドローンの運用においては、「SORA(Specific Operations Risk Assessment)」と呼ばれるリスク評価手法が広く採用されています。このフレームワークは、EU諸国をはじめ、カナダやオーストラリアなど、世界各国で適用されており、高リスク飛行における運航の多くで必要とされます。従来、手動での申請が難しいため、ユニフライはユーロUSCイタリアを傘下に置くことで、このプロセスのデジタル化と簡素化を図ります。
ユーロUSCイタリアの役割
同社は、主にSORAに基づくリスクアセスメント支援や飛行前の許可承認取得に関するアドバイザリー業務を展開しています。特に、自社開発のソフトウェアを用いて申請プロセスの効率化を促進しており、その顧客には大手ドローンオペレーターや航空業界関連の機関が含まれています。また、欧州航空安全機関(EASA)や国連世界食糧計画(WFP)、アマゾンなどとの実績もあり、市場における信頼性が高いとされています。
今後の展望
ユーロUSCイタリアがユニフライに加わることで、両社の技術と知識が融合し、運航リスク評価のデジタル化と自動化が進む見込みです。これにより、ドローン運用の過程が一層スムーズになることが期待され、グローバル展開のアクセルを踏むことが可能になります。特に欧州や米国を中心に、次世代の航空交通インフラが整備されつつある中で、運航リスク評価から管理までを担える企業は限られています。
テラドローンは、この株式取得により、ドローンサービス分野での競争力を高め、さらなる事業展開へとつなげていく方針です。
会社情報
テラドローン株式会社は、ドローンの開発を通じて新たな未来を創造することを使命としており、測量や点検、農業など、幅広い分野で3000件以上の導入実績を持っています。国際的なドローンサーサービスの分野で評価を受け、2024年には世界1位の座を獲得するなど、急成長を遂げています。
詳細については、
テラドローンの公式サイトをご覧ください。