2025年の住まいを変える「日本リバイバル」トレンドが注目を集める理由とは

住文化に特化したソーシャルプラットフォーム「RoomClip」を運営するルームクリップ株式会社は、2025年の住まいと暮らしのトレンドを発表する「RoomClip住文化研究所トレンドレポート2025-2026」を公開しました。注目すべきは、ランキングの1位に輝いた「日本リバイバル」。大阪・関西万博やインバウンド増加の影響を受けて、再び「日本らしさ」が見直されています。本記事では、このトレンドがどのように私たちの住まいに影響を与えているのか掘り下げていきます。

日本リバイバルが示す新しい暮らしの形

「日本リバイバル」はかつての昭和や平成の文化やデザインを懐かしむだけでなく、現代の生活に取り入れて新たに再構築しようという動きです。そして、和モダンやジャパンディといったスタイルが支持されています。この流れは、国産材の再評価や暮らしの細部にまで及んでおり、私たちの住まいだけでなくライフスタイルにも変化が見られます。

コンパクトな私室が求められる時代

レポートに登場したもう一つの重要なトレンドが「3畳私室」です。個々の趣味やライフスタイルに合わせた小さな個室が今、注目されています。仕事や趣味、さらにはゲームやトレーニング、ペット用に設けられたこのスペースは、コンパクトながらも多機能性を兼ね備えているのがポイントです。スマホやパソコンが身近になったことで、家族同士のつながりが薄れる中、それぞれが自分の時間を大切にする文化が根付いてきました。

複合冷房という新しい住まいの形

2025年には猛暑が続き、住まいの快適性を追求する意識はもちろんのこと、生命維持のための手段として「複合冷房」が提唱されています。これはエアコンだけでなく、遮熱カーテンやスポットクーラーなど、さまざまな方法を組み合わせて使用することです。環境問題や電気代の高騰を背景に、効率的で持続可能な冷房法が模索されています。

壁面を活用した推し活の広がり

さらに、新たに浮かび上がったトレンドの一つが「推し壁」。壁面をデコレーションすることで、“好き”を表現するスペースを設けるスタイルが広まりつつあります。特に限られた住空間の中でも工夫を凝らし、収納や配置換えを楽しみながらお気に入りのグッズを配置します。

スマート防犯とより安全な暮らし

また、従来の防犯意識が高まる中、スマートホーム技術も進化しています。スマートロックや防犯カメラなどのIoT機器が普及し、防犯だけでなく子どもの見守りや置き配など多様な用途で利用されています。

家族と個、どちらも大切にする住まい

これらのトレンドを総括すると、近年の住まいは「個」を大切にしつつ、柔軟に家族がつながる形へと進化していることが見えてきます。リビングの形も変わりつつあり、学習や趣味に特化したコーナーを設けることで、個人それぞれが異なる時間を持つことが可能になっています。

今後の展望と多様な住まいの形

2025年を迎え、個々のニーズに応えた住まいの形はさらに進化していくでしょう。丸テーブルの導入やオープンな共有スペースが増えることで、自然と人が集まる場所を作り出しつつ、個々の快適さを保つバランスを意識した住まいが求められる時代が訪れています。

このように、私たちの住まいがどのように変わっていくか、今後の流れを注視しながら新しい生活を楽しむことができるでしょう。個の尊重と家族のつながり、両方を実現できる場を模索していく姿勢が、今後ますます重要になってくることが期待されています。