Z世代の住宅ニーズ調査：玄関不要でミニマル志向が加速する時代

Z世代の住宅ニーズ調査

住宅業界情報とZ世代の興味はますます交差しています。株式会社マイホムが実施した調査結果は、今の若者たちがどのような住宅環境を求めているのかを鮮明に示しています。本調査は男女450名を対象に、Z世代（29歳以下）と非Z世代（30歳以上）の住宅設備及びインテリアに対するニーズを比較分析したものです。

調査結果の概要

ミニマル志向の影響

調査によると、Z世代は「なし派」の傾向が顕著で、特にテレビや玄関、収納スペースに関しては興味を示さない回答が多くなっています。この世代の中では約32.7%が玄関が「なくても問題ない」と回答し、非Z世代の12.7%と比較してもその数字は際立っています。彼らのミニマルへの志向が強く反映されています。

玄関なしの住宅デザインに人気

また、全世帯の26%以上が「土間から直接入るスタイル」に魅力を感じているとの結果も注目すべきです。特にZ世代はこれが魅力的であると答えたのが35.3%、非Z世代の25.3%よりも高い数値となっています。このことは、都市部におけるスペースの限られた利用法を求める流れが強まっていることを示唆しています。

家具・家電の所有傾向

さらに、家具や家電の所有状況についても興味深い結果が得られました。Z世代は、パソコンやテレビなしの生活スタイルを送っている割合がそれぞれ約1.5倍から2倍高く、特にデジタルデバイスに依存しない傾向が強いことが伺えます。例えば、Z世代の22.7%がテレビを持たないと回答し、非Z世代の8.0%に比べ圧倒的に高くなっています。

趣向の変化と「映え」の影響

Z世代が注目する住宅設備には、シアタールームや屋上のような「映え」を重視した空間へのニーズがあります。調査によると、Z世代の34.7%がシアタールームは「必要」と感じ、屋上が必要とする人も36.7%に達しました。これは、SNS世代らしい若者文化を反映したもので、仲間と楽しむ空間を重視する傾向が強まっています。

「Less is More」の概念

Z世代のライフスタイルは、「Less is More」という概念に基づき始めていることも見逃せません。必要なものだけを持ち、特に自分にとって不要なものは所有せずにレンタルサービスを利用する傾向が見えてきました。このように、彼らはモノの所有から利用へ価値観を移行させつつあると考えられます。この傾向は将来的な住宅のデザインや設備にも大きな影響を与えることでしょう。

まとめ

Z世代が望む住宅環境は、固定観念に縛られず、より自分らしさを表現できる空間へとシフトしています。玄関の不要、ミニマルな設備、趣を求める映え、これら全てはZ世代のライフスタイルの一部であり、今後の住宅市場において重要な課題となるでしょう。次世代の家づくりは、ますます彼らの要望に応じたスタイルへと進化していくことが期待されます。