ロフト、タペストリーの循環型リユースでサステナビリティを推進
株式会社ロフトは、環境問題への取り組みとして「LOFT GREEN PROJECT」を展開しており、その一環として、店舗装飾用タペストリーの廃棄削減に向けた画期的なプロジェクトを開始しました。このプロジェクトでは、使用済みのタペストリーを回収し、再利用するという循環型システムが構築されています。
具体的には、ロフトは、繊維循環プラットフォーム「BIOLOGIC LOOP」と連携。BP Labが運営するこのプラットフォームは、回収された繊維製品をリサイクルする取り組みを行っており、ロフトはこの取り組みへ参画しています。
さらに、今回のプロジェクトでは、株式会社ミマキエンジニアリングが開発した革新的な技術「ネオクロマト・プロセス」が活用されています。この技術は、印刷済みのポリエステル生地から染料を脱色し、再利用を可能にするものです。これにより、使用済みのタペストリーを洗浄し、再印刷することで、新たなタペストリーとして生まれ変わらせることができます。
2024年11月より、池袋ロフトでこの再印刷されたタペストリーのテスト運用が開始されました。これは、単なる廃棄物削減の取り組みではなく、資源の有効活用、そして環境負荷軽減に大きく貢献する画期的な試みです。
サステナブルな取り組みを支える技術とパートナーシップ
ミマキエンジニアリングは、産業用インクジェットプリンターやカッティングプロッターなどを製造する企業です。その高度な技術が、今回のタペストリーの再利用を可能にしています。「ネオクロマト・プロセス」は、環境問題への意識の高まりを受けて開発された技術であり、その実用化は、循環型経済の実現に大きく貢献すると期待されています。
一方、BIOLOGIC LOOPは、ファッション産業と消費者を繋ぎ、循環型産業への移行を目指すプラットフォームです。回収された繊維製品は、マテリアルリサイクルにより再生活用され、その取り組みは2022年4月から2024年10月までの間に5,038kgもの繊維製品の回収実績を上げています。
ロフトは、セブン&アイグループの環境経営指針「GREEN CHALLENGE 2050」に基づき、サステナブルな取り組みを積極的に推進しています。「LOFT GREEN PROJECT」は、その取り組みの中核を担うものであり、今回のタペストリーの循環利用はその象徴的な事例と言えます。
未来に向けた持続可能なビジネスモデル
ロフトの取り組みは、単なる環境配慮にとどまりません。消費者の環境意識の高まりに応えるだけでなく、企業としての社会的責任を果たし、持続可能なビジネスモデルの構築にも繋がります。このプロジェクトの成功は、他の企業にとっても大きな示唆を与え、サステナブルな社会の実現に向けた取り組みを加速させる可能性を秘めています。
今後、ロフトは、このトライアルを継続し、さらに多くの店舗へ展開していく予定です。タペストリーの廃棄削減だけでなく、他の装飾品や商品への展開も視野に入れ、より広範なサステナブルな取り組みへと発展させていくことが期待されます。
このプロジェクトは、企業が環境問題に真剣に取り組むことで、経済活動と環境保全の両立が可能であることを示す、優れた事例と言えるでしょう。