川村吾蔵展~20世紀アメリカに生きた彫刻家~
長野県佐久市出身の彫刻家、川村吾蔵の特別展が東京の日比谷にて開催されることが決まりました。名展「川村吾蔵展~20世紀アメリカに生きた彫刻家~」は2024年8月17日(土)から8月25日(日)までの間、第一生命ギャラリーで開催されます。この企画展では、吾蔵の生誕140周年と新佐久市誕生20周年を祝し、彼がアメリカで創り出した数々の作品を一堂に展示します。
この展示には、アメリカで制作されたブロンズ作品や大型モニュメントが含まれています。特に、「ホルスタイン種乳牛」という作品は、アメリカの酪農界に多大な影響を与えた「完全なる乳牛模型」として知られています。また、戦後には横須賀基地美術最高顧問として活躍し、「マッカーサー元帥胸像」も手掛けました。この胸像は、現在第一生命日比谷ファーストの「マッカーサー記念室」に展示されており、その縁から展示が実現したとも言います。
展示される作品は、川村吾蔵記念館が所蔵するものや、他の施設から借り受けた作品も含まれています。二度目の企画展となる今回、約30年ぶりに吾蔵の魅力に触れることができる貴重な機会です。
川村吾蔵の芸術家人生
吾蔵は20歳で渡米し、ニューヨークやパリで学びを深めました。特にフランスの国立美術学校エコール・デ・ボザール在学中に、著名な彫刻家オーギュスト・ロダンから招待を受けた逸話も残っていますが、彼は再三これを断ったと言われています。戦前にはアメリカで多数の野外彫刻を手掛け、特に「理想の乳牛」は彼の代表作として評価されています。
吾蔵は、戦後もマッカーサー元帥や科学者の野口英世など、数々の著名人の胸像を制作し続けました。その人生の中で、多くのエピソードが交錯し、作品を通じて彼の想いを振り返ることができます。
展示予定の一部作品
展示会では、川村吾蔵記念館所蔵のブロンズ作品が8点、またアメリカの公共施設に設置されている大型モニュメントを映したタペストリーが5点展示される予定です。注目の作品としては以下の作品があります。
- - ホルスタイン牝: アメリカの酪農家からの依頼で、6年の歳月をかけて「完全なる乳牛模型」を制作しました。これが吾蔵を一躍有名にしました。
- - マッカーサー元帥胸像: 戦後、横須賀基地美術最高顧問としての吾蔵の評判を聞き、マッカーサーがモデルを務めたこの作品は、現在特別な場所に保存されています。
- - 大東亜と新しき望み: 戦時中に依頼された作品で、通常は靖国神社境内に常設展示されています。
開催概要
- - 企画展名: 川村吾蔵展~20世紀アメリカに生きた彫刻家~
- - 期間: 2024年8月17日(土) ~ 8月25日(日)
- - 時間: 午前10時~午後5時(最終入館は午後4時30分、入場無料)
- - 会場: 第一生命ギャラリー(東京都千代田区有楽町1-13-1 第一生命日比谷ファースト)
詳細については、
佐久市公式ホームページをご覧ください。