クレアトゥラ、脱炭素化に向けた新たな挑戦
東京都に本社を構えるクレアトゥラ株式会社は、「グローバルサウスのGX促進支援プロジェクト」に選ばれ、自社のGX/DX技術を用いて脱炭素化に貢献することを目指します。このプロジェクトでは、特にフィリピンにおいて気候変動に関連する農業技術を導入し、地元の農家と協力して持続可能な農業を推進することが計画されています。
AWDトレーニングの実施
クレアトゥラは、パンガシナン州で農家向けに間断灌漑農法(AWD)のトレーニングを行っています。この技術は、水田における水の使用を効率的に管理し、メタンガスの発生を抑える効果があるため、環境への影響を軽減することができます。トレーニングでは、農家に最新の農法について教育し、高い評価を得ているそうです。
プロジェクトの背景
AWD (Alternate Wetting and Drying) は、水田での水利用を最適化する手法です。この方法を取り入れることで、稲作にかかる水の使用量を大幅に削減し、また土壌中のメタン生成を抑えることができます。メタンガスは二酸化炭素の約28倍もの温室効果を持つため、その削減は地球温暖化対策において非常に重要です。
クレアトゥラは、2023年9月にフィリピンにおける実証事業をスタートさせ、その後もベトナム、タイ、バングラデシュといった国々でのプロジェクトを拡大する予定です。この一連の事業を通じて、AGDの運用方法が徐々に洗練されていくでしょう。
デジタル化による業務効率化
AWDの実施には、多くの農家との連携が不可欠であり、シーズンごとに数十万枚のモニタリング写真を整理する必要があります。これらの作業をクレアトゥラはデジタル化することで、より効率的に推進していく方針です。この取り組みを通じて、アジア各国でのAWD普及と気候変動対策に貢献していきます。
今後の展望
クレアトゥラは、日本国内での実績を生かして、アジアの農業分野においても強力なサポートを提供することで、持続可能な社会を目指す企業として成長していくでしょう。脱炭素化の必要性がさらに高まる中で、同社の取り組みは注目を集めることとなるでしょう。これからも、彼らがどのように技術を進化させ、農業の持続可能性を向上させていくのか目が離せません。