国内初のオーガニックソルト認証、今後の展望
2026年4月20日、埼玉県春日部市の株式会社ブランによって、国内で初めて塩のオーガニック認証が取得されました。この認証を受けた商品は「徳之島オーガニックソルト」として全4種が展開されます。それに加え、同社が関与した「オーガニックソルト認証スキーム」は、日本発の世界初となる塩の認証基準として運用が始まりました。
認証取得の背景
伝統的製法で作られる自然塩や天然塩は消費者に親しまれてきました。しかし、「自然塩」や「天然塩」といった表現は、食品表示において使用が禁じられています。このため、消費者が精製塩や工業製品から選び取り、真の品質を見極めることが困難な状況にあります。
食用塩公正競争規約により、あいまいな表現は誤認を招く恐れがあるため禁止されていますが、逆に消費者には本当に価値のある塩が見えにくくなる現実がありました。
そのため、オーガニックソルト認証は、この情報空白を解消するために生まれました。認証プロセスを通じて、原料の自然性や製法の純粋性、工程の完全性を客観的に審査し、製品の信頼性が保障されます。これにより、消費者は安心して選ぶことができるという意義を持っています。
認証プロセスの構築
オーガニックソルト認証スキームは、認証基準の策定にあたり、実際の塩事業者との対話を通じて現場の声を集め、確実な内容をまとめました。この認証基準では、以下の3つの柱が重視されています:
- - 原料の自然性:自然由来の材料を使用し、原料の安全性を担保
- - 製法の純粋性:化学処理や工業的精製を行わない
- - 工程の完全性:品質管理や環境への配慮を徹底
認証を得るためには詳細な書類の提出が必要で、消費者に対して透明性を持った製品であることが証明されます。
世界自然遺産の徳之島での製造
オーガニックソルトが製造される徳之島は、その独特な地質と環境から世界自然遺産にも登録されています。伊仙町のメランジ地層から汲み上げた伏流水とサンゴ礁の海水を原料に、化学物質を一切使用せず、伝統的な製法で作られています。製造には、職人の高い技術が光り、塩の持つ本来の美味しさを最大限に引き出すことが追求されています。
プロジェクトの起源
ブランの代表・千葉陽子氏は、母の故郷である徳之島での出会いからこのプロジェクトが生まれました。地元の塩の美味しさに感動した母が、「この味を失ってしまうのはもったいない」という言葉を発したことがきっかけでした。祖母から受け継いだこの味を多くの人に届けるべく、伝統製法の希少性を認識した千葉氏は、認証基準の構築に取り組むことを決意しました。
認証の意義
ブランのオーガニック塩認証は、ただの製品認証ではなく、日本全国の伝統的な製法を守る事業者たちがその取り組みを証明するための手段です。また、日本のオーガニック市場の発展を後押しし、「信頼を明確化」することで、今まさに絶えかけている伝統技術を救うための指標となるのです。
オーガニック食品市場は日本でわずか1.5%程度と、欧米に比べて進展が遅れていますが、ブランは地元からの取り組みを強化し、無農薬の野菜栽培にも着手しています。
商品概要
ブランから展開される「徳之島オーガニックソルト」は以下の4種がラインナップされています:
- - 基本の塩:日常使いに最適な雑味のない塩
- - 新月の塩:まろやかなミネラルの味わい
- - 満月の塩:五味を強く感じるリッチな塩
- - 花の塩:深い旨味の仕上げ用塩(近日再販予定)
販売は2026年6月1日から公式オンラインショップで行われる予定です。価格は15gからの475円(税込)で展開されることになっています。
まとめ
徳之島のオーガニックソルト認証を通じて、消費者は本物の価値を理解し、選択することが可能になります。ブランは、伝統的な製法の素晴らしさを広め、将来にわたって信頼できる製品を提供することを目指しています。