新たなエネルギーマネジメントプラットフォーム「ENES」の登場
株式会社Sassorが新たに手がけるエネルギーマネジメントプラットフォーム「ENES」は、さまざまな蓄電池プロジェクトを横断的に最適化し、事業者の収益化を支援するための革新的なツールです。ENESは、需要家併設や再生可能エネルギー併設の蓄電池に対応し、データドリブンで運用と制御を支援する機能を持っています。
1. ENESの基盤
ENESの設計は、市場環境が急速に変化している中で、蓄電池の運用に求められる「収益最大化」や「需給バランスの確保」、「BCP対応」といった複数の目的を同時に達成するためのものです。これに伴い、需要調整市場や容量市場の複雑なルールを管理・最適化し、最適な運転シナリオを自動生成します。
2. 収益機会の多様性
ENESは、以下のような多様な収益機会に対応しています:
- - 需給調整市場
- - 容量市場
- - JEPXアービトラージ
- - 自家消費の最大化
- - ピークカット
- - FIPプレミアム収入の獲得
これにより、蓄電池を活用した効率的な収益化が可能になります。
3. 主な機能と特長
ENESには、特に注目すべきいくつかの機能があります。まず、用途別に最適化された収益シミュレーションと運転ロジックが備わっています。需要家併設のピークカット・需給調整制御によって得られたアルゴリズムを活用し、異なるプロファイルに適した運転シナリオを生成します。これにより、可視化による効果の明示が可能になっています。
次に、Sassorがアグリゲーターとして制御できる体制が整備されています。これにより、24時間の需給運用、入札業務、障害対応を一貫してサポートし、事業者が早期に収益を上げるための環境を整えています。
また、SaaS型での提供および柔軟なカスタマイズが可能であることも大きな魅力です。API連携やAI最適化モジュールの導入ができ、お客様のニーズに応じた追加開発も実施されます。最適制御エンジンは、様々な収益化手法を組み合わせ、柔軟な優先順位設定と運転計画の作成が可能です。
4. 今後の展望
ENESの今後の展望には、EV充電器、V2X、空調・熱源設備など、蓄電池以外の分散型リソースへの制御拡張が含まれています。これにより、様々なリソースを統合した最適化を実現し、機能のさらなる進化を目指しています。また、気象や需給、価格の予測モデルも改良し、需給調整市場や容量市場のルール変更にリアルタイムで対応できる体制を整える計画です。
5. まとめ
ENESは、AIを駆使したエネルギーリソースの最適制御により、卸電力市場や需給調整市場での収益創出だけでなく、事業継続計画(BCP)の支援も行います。今後も持続可能な社会の実現に向けた技術提供を通じて、株式会社Sassorは蓄電池を活用した収益性向上を推進していくことでしょう。
私たちの電力の未来を変えるという大きなビジョンを持つSassorが提供する「ENES」。新たな収益化の手法として、多くの事業者にとって欠かせないプラットフォームになることが期待されています。