GACKTが魅せる新たな音楽体験
2026年夏に予定されている」と題したフルオーケストラによる全国ツアーに先立ち、GACKTが12月23日に東京・すみだトリフォニーホールで壮大なライブを展開しました。このイベントは、今年4月に行われた「GACKT PHILHARMONIC 2025 魔王シンフォニー」の再演として位置付けられていますが、GACKTの信念がもたらした進化によって、まるで新たな作品のような魅力を放つステージとなりました。
総勢80名のオーケストラとともにステージに現れたGACKT。これまでにない視覚的な体験を提供するために、オーケストラが演奏中に黒装束のローブと仮面を装着し、立奏という形式を採用。さらにオーケストラが上段に配置され、その前にバンドが、最前中央にGACKTという布陣で演出されました。この配置により、視覚的な一体感が増し、各パートが際立つ効果を生み出しました。
本公演では、通常のコンサートでは考えられない1階席のオールスタンディングが導入され、観客は新しい形式に期待を膨らませながら静かな熱気で開演を待ちました。記念すべきライブは「RETURNER -闇の終焉-」でスタートし、オーケストラとバンドが見事に融合され、一体感溢れる音楽体験を創出しました。観客は演奏が終わるたびに大きな拍手を送り、その盛り上がりは本イベントの成功を裏付けるものでした。
中盤では特に「REDEMPTION」の演奏が際立ち、GACKTとバンドメンバーのヘドバンが観客の心を掴みました。要所に挿入されたオーケストラのサウンドが会場全体を包み込み、会場のボルテージは徐々に高まっていきました。さらに続いた「BIRDCAGE」では、幻想的な照明演出が施され、水面が煌めくような美しいシーンが描かれ、この曲の持つ感情を見事に表現しました。
エモーショナルなパフォーマンスで前半戦が進行した後、GACKTは指揮台に向かい、自ら指揮を執るという意外な展開を見せます。これまで指揮を担っていた村上氏から自身が指揮を引き継ぎ、「FOUR SEASONS」を披露しました。観客は、その姿勢からGACKTが掲げる音楽への情熱を強く感じ取りました。
後半に突入すると再びバンドメンバーと合流し、「CLAYMORE」や「キミが待っているから」のような激しいロックチューンが演奏され、フィナーレへと突入します。「LOST ANGELS」でのフィナーレは、GACKTの歌声とオーケストラ、バンドが見事に融合した壮大なシンフォニーとなり、会場を一つにしました。
ライブは全13曲、約90分にわたり、MCなしで駆け抜けましたが、GACKTが持つビジョンや情熱が一音一音に反映され、観客はその思いを全身で受け止めました。彼がマントを翻しながら去った後、鳴り止まぬ拍手が会場に響き渡り、本公演の成功を印象づけました。
また、GACKTは2026年7月と8月に全国8都市を巡るフルオーケストラツアー「GACKT 魔王シンフォニー 2026 -INFINITY-」を開催予定です。このツアーではさらなる進化を遂げ、新たな伝説が生まれることでしょう。音楽ファンは、その瞬間を決して見逃すわけにはいきません!