東京農業大学での参加型裁判演劇「極刑」の魅力
2025年8月30日、東京農業大学の世田谷キャンパスにて開催される参加型裁判演劇「極刑」の上演が期待されています。この作品は、観客が直接裁判員となり、実際の裁判を体験することができるユニークな形式を取っています。
開催概要
本公演は東京農業大学と一般社団法人リーガルパークが共催し、世田谷キャンパスのアカデミアセンター地下1階の横井講堂で行われます。特に今井秀智氏が客員教授を務めているため、法の専門家による指導が受けられるという点も魅力です。
演劇の背景と目的
参加型裁判演劇「極刑」は、観客が裁判員として案件に関与し、判決を共に考える体験型のプログラムです。この演劇は、特に平成21年5月21日に導入された裁判員制度を念頭に置いて作られています。それにより、観客は法律や倫理、社会的責任について深く考えるきっかけを得ることができます。
公演は、農大関係の生徒や教職員向けの特別公演と、一般向けの2種類が用意されており、特に一般公演では著名な女優竹下景子さんが出演することでも話題です。また、母子共演として実際の親子が舞台に立つという点も多くの注目を集めています。
ストーリーと設定
「極刑」のストーリーは、東京都大田区で発生した強盗殺人事件を取り巻くものです。被告人の佐瀬研一は、借金に追われた末にホリカワ機械に押し入り、経営者を刺し殺してしまいます。裁判においては、検察官が死刑を求め、弁護人はその回避を目指します。この物語を通じて、観客自身がどのような判決を下すのかが重要な焦点となるのです。
参加型裁判演劇の特徴
この演劇の最大の特徴は、観客が積極的に参加できる点です。観客はルーレットで選ばれた裁判員となり、証人や被告人に質問をすることで、自らの判断で裁判の結果に影響を与えます。また、選ばれなかった観客もスマートフォンを通じて意見を交換しながら、自分の考えを深めていくことができます。
体験の重要性
参加型裁判演劇に参加することは、実際に裁判員に選ばれたときの心構えをシミュレーションする貴重な機会です。観客は、法廷での責任や判断をどう理解するか、またどのように社会に役立つかを学ぶことができます。過去の公演参加者は、裁判に対する真剣な思考が求められることに気づき、法制度への理解が深まったと述べています。
チケット情報
チケットは現在カンフェティにて発売中です。一般チケットは4,000円、学生は3,000円となっており、ペアチケットもお得に購入可能です。学⽣の方は学生証を持参することをお忘れなく。
終わりに
「極刑」の公演は、単なる演劇を超えて、参加者自身が法に関わる重要な役割を担うことになります。ぜひこの機会に、法律や裁判について深く考える場所に足を運んでみてはいかがでしょうか。観客一人一人がどのような判断を下すのか、その瞬間を共に体験しましょう。