日本うつ病学会総会におけるうつ病予防の取り組み
2025年7月12日、東京都千代田区にある特定非営利活動法人こどもたちのこどもたちのこどもたちのために(通称NPOこどこど)による共催シンポジウムが開催されました。このシンポジウムでは、「うつ病は予防する時代 - 科学とデータで考える新時代のメンタルヘルス - 」をテーマに、国立研究開発法人の国立精神・神経医療研究センターから中込和幸教授が座長を務め、さまざまな専門家の見解が発表されました。
うつ病予防支援事業の概要
NPOこどこどは、休眠預金活用制度を活用した助成事業として「うつ病予防支援事業」を展開するため、5つの実行団体に対して資金的・非資金的支援を行っています。これにより、これらの団体はうつ病の一次予防に向け、さまざまな活動を通じてうつ予備群へのアプローチを行っています。
今回のシンポジウムでは、うつ病予防の重要性が多角的に討論されました。医療モデルだけでなく、日常の生活習慣や行動への介入が必要であるという「ポピュレーションアプローチ」が強調され、具体的な取り組みの成果として、簡易抑うつ症状尺度(QIDS-J)による症状改善のデータが共有されました。
成果の可視化と情報格差の問題
また、社会的インパクト評価手法を用いることで、取り組みの成果が可視化され、実際にうつ症状の改善や重症度の軽減といった効果が確認されました。しかし、トークセッションでは、予防が必要な人々が支援を受けにくいという情報格差や行動格差が存在することが指摘され、多職種の連携や、地域全体での取り組みが急務であるとの意見が交わされました。
今後の展望
NPOこどこどは、今回のシンポジウムで得た知見を基に、より効果的なうつ病予防策の普及を進める意思を表明しています。特に、予防に対する社会の理解を深め、地域全体で支援の充実を図る活動に取り組む考えです。未来の世代、つまり100年後のこどもたちの幸福を見据えた行動が、今後の社会で必須となるでしょう。
NPOこどこどは、健康経営EXPOにも参加予定であり、より多くの人々にこの重要なテーマを広めるための努力を続けています。ぜひ、皆さんもこの取り組みに注目し、うつ病予防の重要性を一緒に考えていきましょう。
お問い合わせ
今回のシンポジウムの内容について、あらゆるご意見や感想をお待ちしております。NPOこどこどへお問い合わせいただければ幸いです。