「まち感性ラボ」始動！都市魅力を再発見するプロジェクト

「まち感性ラボ」始動！

株式会社読売広告社（YOMIKO）と株式会社ロフトワークの共同プロジェクト、「まち感性ラボ」がついにスタートします。このプロジェクトは、都市や公共空間の魅力を再発見し、「このまち“なんか”いいな/好きだな」といった人々の主観的な感覚に注目したものです。

プロジェクトの目的

「まち感性ラボ」の最大の目的は、地域に暮らす人々や訪れる人々の感性を活かし、新しい「感性指標」を開発することです。これにより、ハード（建物や公園など）やソフト（サービスやイベントなど）の評価を行い、良いまちづくりの基準を確立することを目指します。

プロジェクトは、西日本エリアをリサーチの候補地とし、2025年の10月以降に実施される予定で、最終的にはFabCafe Osakaでプロトタイプ発表イベントが行われる予定です。

感性とは何か？

これまでのまちづくりの評価は、人口や人流、滞在時間という客観的なデータに依存していました。しかし、近年では「居心地の良さ」や「ウェルビーイング」といった主観的な価値がますます重要視されています。本プロジェクトでは、これらの指標を生活者や自治体、クリエイター、企業といった様々な利害関係者が日常の中で利用できるようにすることも目指します。

例えば、この感性指標が企業の地域貢献活動に活用され、まちの居心地やウェルビーイングを可視化することで、サービス開発や施設設計において実践的なメソッドとなることが期待されています.

プロジェクトの背景

読売広告社はこれまで、多岐にわたるまちづくりのプロジェクトに参画してきました。例えば、フィールドワークを通じて場やモノの価値を再発見する「体感式！商品開発プログラム」を提供しており、地域の人々の愛着や誇りを可視化した「CIVIC PRIDE®」に関する知見も蓄積しています。一方で、ロフトワークは地域共創プロジェクトに取り組みながら「都心の心地よさ」を探求してきました。

今回の「まち感性ラボ」は、そのような双方の実績や知見が融合した新たな挑戦の場です。

プロジェクトメンバーの見解

プロジェクトに参加するメンバーは、地域に対する感覚を指標化することで、より持続可能なまちづくりに貢献したいという意気込みを語っています。株式会社読売広告社の小関美南氏は「まちを良くするための指標が乏しい中で、感性指標によって活動の継続の手助けをしたい」と述べています。

それに対して、株式会社ロフトワークの小島和人氏は「経済的合理性だけでは測りきれない感性が、まちの豊かさを測る重要な指標である」として、プロジェクトの意義を強調しました。