新たに就任した坂口泰監督
広島国際大学(学長:清水壽一郎)の男子陸上競技部に、2025年4月1日付で新監督の坂口泰氏が就任することが正式に発表されました。坂口氏は、中国電力陸上競技部での指導歴を持ち、日本国内では数少ない名監督の一人です。特に、全日本実業団対抗駅伝(通称:ニューイヤー駅伝)を2度制覇し、さらに五輪マラソンの日本代表選手を3人育成した実績があります。これからは、故郷広島で文武両道の学生を育成することに集中していくとしています。
環境の変化と新たな挑戦
広島県出身の坂口氏は数々の名門校での経験を経て、1989年に中国電力陸上競技部を設立しました。ゼロからのスタートであり、彼はフルタイム勤務を行いながらも、街灯のもとで練習を重ね、選手たちを育てていきました。 "人との縁"、"広島への貢献"、"次世代への継承"という言葉を重んじ、彼の指導のもと数多くの陸上選手が育成されています。
昨年、優勝者を指導した実業団チームの監督としての任期を終えた坂口氏は、複数のオファーの中から故郷での新たな挑戦を選びました。しかし、広島国際大学の男子陸上競技部は、過去の実績から見ると目立った成績を残していないため、坂口氏にとっては再びゼロからの出発となります。
坂口監督の指導理念
新監督に就任する坂口氏は、選手一人一人の能力を最大限引き出す指導を行うことで知られています。彼が指導する際に重視するのは、ただスピードや技術だけではなく、自己管理や精神的な成長、さらには人間性の向上です。選手たちに「文武両道」を目指すよう促し、学業と競技生活の両立を実現できるような環境を整えていく方針です。
坂口泰氏のプロフィール
坂口泰氏は、1961年9月2日生まれの63歳。彼は広島県立世羅高校を卒業し、その後早稲田大学に進学しました。大学では箱根駅伝に4年連続で出場し、9区では区間新記録を樹立するなど、その実力を証明しました。さらに、彼はエスビー食品に入社後、全日本実業団対抗駅伝で4連覇に貢献し、陸上選手としても大きな成果を上げています。
その後、指導者としての道に進み、1989年には中国電力陸上競技部の創部に加わりました。2004年には全日本実業団対抗駅伝で初優勝を飾り、彼の育成した選手たちは五輪や世界陸上での活躍を果たしています。また、日本陸連男子マラソン部長や東京五輪の男子マラソン強化コーチとしても、その手腕を発揮してきました。
未来への展望
坂口監督が率いる広島国際大学男子陸上競技部は、これから更なる成長が期待されます。地域密着型の教育と競技を融合し、次世代のトップアスリートを育成する場となることでしょう。坂口監督の情熱と経験が、選手たちにどのような影響を与えるのか、その成果が待たれるところです。