ヒトデで循環社会
2025-07-09 11:00:44

ヒトデが織りなす新たな持続可能な循環社会の誕生

ヒトデがつなぐ海と山の生活



中部国際空港株式会社(愛知県常滑市)は、持続可能な社会の実現に向けた新たな取り組みとして、海と山をつなぐSDGs循環プロジェクトを始めました。このプロジェクトでは、漁協によって駆除されるヒトデを農作物に被害をもたらす動物たちを寄せ付けない「鳥獣忌避剤」として活用しています。これにより、海の恵みと森の保全が見事に連携する形が生まれました。

プロジェクトの背景



海は山から流れるミネラルによって養われており、逆に海の環境もまた、山の健康に影響を与えます。この視点から中部国際空港は、伊勢湾の保全活動を強化すべく、上流地域での植林活動を進めています。特に、木曽川、長良川、揖斐川の流域で行われる植林によって、豊かな海の維持を目指すのです。

ヒトデの有効利用



常滑市の鬼崎漁協では、これまでヒトデを網に引っかかる厄介者として定期的に駆除していました。そこで、中部国際空港の職員がヒトデの鳥獣忌避効果について調査し、その利用を提案しました。2023年には、実証実験として干したヒトデを大野町の植林エリアに吊るすことにしました。

実証実験の結果



1年にわたる実験の結果、シカやイノシシの食害が顕著に減少したことが確認され、これにより大野町からはヒトデの継続的な利用が求められるようになりました。漁協側もこの提案を快諾したことから、セントレアが両者をつなぐ橋渡し役となりました。

ヒトデ受け渡しの儀式



2025年6月25日、中部国際空港にて、鬼崎漁協、野村緑の会、空港会社の三者がヒトデの受け渡し式を開催しました。この日は、天日干しされたヒトデを共に回収し、細かく加工して袋に詰める作業が行われました。この炎天下での作業が、海と山の新たな資源循環のスタートとなったのです。

地域への影響と期待



この取り組みがもたらす影響は大きく、単なる資源活用にとどまらず、捨てられがちなものが新たな価値を持つようになったことが重要です。地域の住民もこの変化に喜びを感じており、未来につながる新たな循環型社会の実現に貢献しています。

地元の声



鬼崎漁協の平野参事は、「ヒトデが山の資源として活用できることで、海と山のつながりを実感しました」と語ります。また、里山の会の松久理事長は、「ヒトデは自然由来で環境に優しいため、今後も他の農作物への利用を模索していきたい」と今回のプロジェクトの成果に期待を寄せています。

中部国際空港の伊藤淳一氏も、「資源循環型社会に向けて地域が互いに利益を得られる循環が必要だ」と提案しました。これからも地元とともに持続可能な社会を目指し、取り組みを続けていく姿勢が示されています。

結論



このヒトデを活用した取り組みは、持続可能な未来に向けた新たな第一歩です。地域を越えた連携により、環境保護と地域活性化の両立を実現し、ますます注目を集めることでしょう。中部国際空港株式会社は、今後も地域との協力を深めながら、持続可能な社会の推進に邁進していきます。


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会社情報

会社名
中部国際空港株式会社
住所
愛知県常滑市セントレア1-1第一セントレアビル6階
電話番号
0569-38-7777

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