伝統と革新の融合:「逸青会」の魅力
2025年9月、東京・渋谷にあるセルリアンタワー能楽堂で、尾上菊之丞と茂山逸平の主催による「逸青会」が開催されます。初開催から16回目を迎えるこの会は、日本舞踊と狂言という二つの伝統芸能を跨いだ新作の創作を続けており、年々進化を遂げています。
「逸青会」とは?
「逸青会」は2009年に設立され、以降、日本舞踊家である尾上菊之丞と、能楽師である茂山逸平の二人が中心となり、古典作品の上演と新作の創作に取り組んでいます。これまでの15年間で、ジャンルを越えたオリジナル作品を数多く発表してきました。特に、毎年の公演は観客を魅了し、新たな視点から伝統を見つめ直す機会を提供しています。
今回の公演では、ゲストに振付家であり演出家の小野寺修二氏を迎えます。小野寺氏は、演劇やダンスを横断した作品で知られ、「沈黙を詩に変える」演出が特徴です。彼による新作「おじぞうさん」は、どのような形で日本舞踊と狂言の融合を果たすのか、期待が高まります。
チケット販売について
「逸青会」のチケットは、2025年7月17日から先行販売が開始され、7月22日からは一般販売が行われます。入場料は全席指定で、8,000円(税込)です。人気の公演であり、早期の完売が予想されるため、興味のある方は早めの購入をお勧めします。
2025年のプログラム
公演の具体的なプログラムは以下の通りです。
9月27日(土)
一、舞踊「山姥」(常磐津)
二、狂言「文蔵」
三、新作「おじぞうさん」
一、舞踊「長唄水仙丹前」
二、狂言「長光」
三、新作「おじぞうさん」
9月28日(日)
一、舞踊「長唄浦島」
二、狂言「伊文字」
三、新作「おじぞうさん」
一、舞踊「常磐津粟餅」
二、狂言「太刀奪」
三、新作「おじぞうさん」
新作「おじぞうさん」について
新作「おじぞうさん」は、街の一角に佇む石地蔵と、その周囲の妖怪たちの物語です。豆腐小僧と酔っ払いの出会いを描き、二人の“神頼み”により、地蔵の正体が明らかになります。この作品は、ユーモアと深いメッセージを持つ内容で、観客を惹きつけることでしょう。
結びに
尾上菊之丞と茂山逸平が織りなす「逸青会」は、古典芸能の美しさと、現代的な視点を融合させて新たな体験を提供します。今回の公演も、多くの観客に感動を与えることでしょう。この機会にぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?