コロナ後、飲食業界の経営が直面する厳しい現実とは

コロナがもたらした飲食業界への影響

新型コロナウイルスの影響が長引く中、日本の飲食業界は未だに厳しい状況にあります。株式会社ＳｏＬａｂｏが実施した調査によると、コロナ関連の融資件数はピーク時の8割減少し、その反響は各飲食店で顕著に見られます。コロナ融資を受けた69社を対象にした経営状況のアンケートでは、66%が「不安」や「厳しい」と答え、飲食店の経営がいかに厳しいものであるかが浮き彫りになっています。

融資後の経営状況

2023年のコロナ融資件数は、3月から9月にかけて860件、うち630件がコロナ関連であり、融資数は6月の162件から9月には28件と大きく減少しています。このように融資件数が減少する中、融資後の飲食店へのインタビュー結果も厳しい結果となっています。特に、3～6月に融資を受けた店舗の中には、「コロナ融資を使い切った」との訴えが増えており、多くの飲食店が経営の先行きに対する不安を抱えています。

「直近の売上はどうか」との問いには、75%の飲食店が「かなり減った」または「減った」と回答し、多くの飲食店が期待していたような回復を遂げられていないことがわかりました。営業再開後の客足が思うように戻らず、売上は厳しい状態が続いています。

今後の経営への耐久力

このような状況を踏まえ、経営が耐えられるのはどのくらいの期間かという質問には、42.9%が「1年以上（ただし不安がある）」と回答し、23.8%が「半年～12ヵ月程度」と答えましたが、「3ヵ月以内」との回答も11%にのぼります。この結果からも、現在の状態では飲食店には早急な支援が必要であることがうかがえます。

支援の必要性

また、「Go To Eatキャンペーンに期待しているか」という問いでは、64%が「期待していない」と回答しました。キャンペーンへの期待よりも、今一番必要とされている支援は「給付金」で、直接的な流入が強く求められているのが現状です。経営者たちからは、「状況が改善するまでの見通しが立たない」という不安の声や、集客が困難であるといった声も聞こえてきます。