オタネニンジン由来ナノベシクルの重要な発見
東京都中央区に本社を構える株式会社ナガセビューティケァが、宮崎大学農学部との共同研究でオタネニンジン由来のナノベシクルの抗炎症作用を確認したことが話題になっています。この研究成果は、2025年5月に開催される第79回日本栄養・食糧学会大会で発表される予定です。
オタネニンジンとは?
オタネニンジン(高麗人参)は、古くから薬用とされ、免疫系や神経系、循環器系など多岐にわたる健康効果が期待される植物です。特にその有効成分として知られるサポニンは、様々な健康促進の理由とされています。しかし、今回の研究では新たな有効成分としてナノベシクルに焦点が当てられています。
ナノベシクルの特性
プラントのナノベシクルは非常に小さな構造を持ち、主に情報伝達や分子の輸送を担っています。特に、植物由来の有効成分や生体分子を内包しているため、健康食品や化粧品への応用が望まれており、新たな研究分野として大きな注目を集めています。
研究の進展
研究は、超遠心精製法を用いてオタネニンジンからナノベシクルを単離することから始まりました。粒子径測定の結果、ナノベシクルの平均粒子径は69.7nmであることが判明しました。これはオタネニンジンから確実にナノベシクルを分離できた証拠です。
さらに、これらのナノベシクルの抗炎症作用を明らかにするため、マウスマクロファージ様細胞株RAW264に添加し、炎症誘導処理を行いました。その結果、オタネニンジン由来のナノベシクルが炎症性物質の産生を抑制することが確認されました。この発見により、オタネニンジンの機能性がさらに拡充されることが期待されます。
今後の展開
この研究を契機に、ナガセビューティケァはナノベシクルに関連する新たな効果を発見し、健康食品や化粧品の開発に活かすことを目指しています。同社は自然素材を基にした研究を進め、美容と健康に役立つ成分の発見を続けています。また、宮崎大学も「世界を視野に、地域からはじめよう」というスローガンのもと、成果を広く世界に発信し続けています。
まとめ
興味深いことに、オタネニンジン原料のナノベシクルの抗炎症作用が確認されたことで、今後の健康関連製品の開発における可能性は無限大です。ナガセビューティケァと宮崎大学によるこの革新的な研究が、我々の健康や美容に新しい風を届けてくれることを期待しています。