災害時の水供給を迅速化する新空気弁
水関連インフラの製造を手掛ける明和工業株式会社が、全国85%以上の自治体に採用されているレンタル仮設配管との接続が容易な新製品「MCV-G」を発表しました。この製品は、災害時の応急給水を最短5分で実現するために設計されています。
背景
近年、災害の頻度とその影響の深刻さが増しており、2024年の能登半島地震では、長期にわたる断水が発生しました。内閣官房水循環政策本部の報告によると、全国的に多くの自治体が災害用井戸を持たず、災害時に湧水を活用する計画が未整備であることが問題視されています。この状況下で、既存の水インフラが災害後の迅速な対応に不向きであることが浮き彫りになっています。
課題の克服
従来、埋設された水道管への接続には時間と手間がかかり、初動対応が遅れる要因となっていました。明和工業のMCV-Gは、これまでの空気弁技術を進化させ、既存の空気弁設置箇所を利用して迅速に給水体制を構築することができるのです。
MCV-Gの特長
1. 簡単な接続
MCV-Gは、明和工業の特許技術「グロージョイント」を採用しており、挿入して回すだけで接続が完了します。これにより、断水することなく水道本管と仮設配管を接続でき、作業時間をこれまでの数時間から短縮できます。
2. 多用途性
この製品は、火災時の水供給や自治体が主催する大規模イベントでも有用です。別パーツを取り付ければ仮設消火栓へと切り替えることもでき、消防水利の補完が可能です。また、給水スポットとして一時的に水道を利用できるようにもなります。
3. 社会的意義
MCV-Gは、災害時の応急給水の迅速化だけでなく、地域の防災に対する意識を高める役割も果たします。新しいインフラを必要とせずに既存の配管に取り付けることができ、質の高い災害対策が整います。明和工業は、社会の安全性を高めるための持続可能なまちづくりに引き続き取り組んでゆく方針です。
この新たな空気弁MCV-Gにより、私たちの水供給システムは一層強化され、災害時の初動対応が飛躍的に向上します。地域の皆様へ、明和工業が提供する「安心」の水供給体制にご期待ください。
詳しい情報は明和工業株式会社の
MCV-G製品案内ページをチェックしてください。