KDDIとELYZAが新たに提案するLLMアプリの展開
KDDIとアルティウスリンク、そしてELYZAが共同で開発した「コンタクトセンター業務特化型LLMアプリケーション」が、2024年9月3日からアルティウスリンクのコンタクトセンター向けサービス「Altius ONE for Support」として提供開始される。これは、業務の効率化やデータ分析を高度化するための新たな施策であり、業務負担軽減とサービスの質向上を目指している。
LLMアプリの導入メリット
この新しいLLMアプリは、対話の要約や文章生成などの機能を通じて、コンタクトセンターにおけるさまざまな業務を効率적으로行うことができる。オペレーションを行う従業員が実務を深く理解しているため、実用性の高いアプリとして評価を受けている。このことにより、業務負担を軽減し、サービスの品質向上に寄与することを狙いとしている。
データ分析を効率化するために、LLMアプリを使って応対履歴データの構造化を実現することで、さらなるサービス品質向上を図る。今後、アプリの機能は増え続け、ますますの進化が期待される。
スピーディーな導入
LLMアプリは、標準アプリとして迅速に提供できるため、導入が容易である。カスタマイズが必要な場合も、数ヶ月の構築期間で導入できるフレキシビリティも持ち合わせており、各企業のニーズに合わせて柔軟に対応する体制が整っている。LLMを活用したソリューションは、お客様の事業や課題に合わせて自由に組み合わせることができるため、効率的な問題解決をサポートする。
各社の役割と連携の強化
KDDIは、低遅延で大規模な計算基盤を提供し、自社サポートの豊富な知見を反映させる。ELYZAは、生成AIの活用基盤として関連サービスを提供し、先端技術の研究開発を行う。これにより、アルティウスリンクが持つ国内最大規模のコンタクトセンター運営のノウハウが結集され、さらに強力なサービス提供が実現する。
2024年5月には、KDDIがAIを活用した新たなビジネスプラットフォーム「WAKONX」を発表した。このプラットフォームを通じて、さらなる企業の成長及び社会課題の解決に向けたビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)事業へも貢献する意気込みだ。
WAKONXとELYZAの役割
「WAKONX」は、KDDIの 「つなぐチカラ」を進化させ、デジタル化を促進するためのプラットフォームとして様々な機能を備えている。このプラットフォームにより、企業間のデータの蓄積や融合、分析が行えるほか、AIを活用したソリューションを各業界に提供することで、法人顧客の成長と社会問題の克服を支援する。
在宅勤務の増加やデジタル化が進む中で、コンタクトセンターの変革は急務であり、今後の展開が期待されている。
まとめ
KDDIとELYZA、さらにアルティウスリンクの協業による新しいLLMアプリの導入は、業務効率化とサービス品質の向上を両立させる重要な一歩である。これにより、企業はより迅速で効果的な顧客対応を実現し、競争力を高められる可能性を秘めている。