サイバーリンクが顔認証APIをアップデート!
サイバーリンク株式会社が、顔認証API「FaceMe® Platform」の新バージョン6.4をリリースしました。この最新バージョンでは、広域監視に役立つ新機能が追加され、人物属性認識(PAR)と人物再認識(Re-ID)のAPIが新たに導入されました。これにより、防犯や追跡、映像分析といった用途での機能が大幅に向上しています。
新たなAPI機能の詳細
人物属性認識(PAR)
「人物属性認識(PAR)」は、顔を映すことなく、服装や持ち物といった外見情報から人物の特徴を捉えることができます。これにより、特に顔認識が困難なシーンでの人物の特定が可能になります。
この新機能では、以下の情報を検出できます:
- - 年齢(大人/子ども)
- - 性別
- - 服装(長袖/半袖)
- - 服の色
- - 帽子やカバンの有無
この新機能の導入により、たとえば、一定の地点で顔が確認できない場合でも、他の外見的特徴によって人物を識別することができます。
人物再認識(Re-ID)
もう一つの革新的な機能である「人物再認識(Re-ID)」は、異なるカメラから得られた映像を照合し、同一人物を追跡することができます。この機能は、既存の人物属性認識(PAR)と組み合わせることにより、より高精度な人物追跡を実現します。
具体的な活用例としては、以下のような場面が考えられます:
- - 年齢や服装の情報をもとに迷子の子どもを特定
- - 性別や持ち物の情報から不審者を追跡
- - 複数の監視カメラを用いて、一人の人物を広いエリアで継続的に追跡
これにより、ショッピングモールや鉄道駅、空港など、広範囲にわたる監視体制がより効率的で安全に運用できるようになります。
その他の主なアップデート内容
新しいFaceMe® Platform 6.4では、Microsoft SQL Server 2022への対応や、複数のクラスタによるハードウェア負荷分散が可能になるなど、技術的な向上が実現しました。また、TLS 1.2/1.3のサポートが追加され、従来のTLS 1.0/1.1は無効化されるなど、セキュリティ面でも強化が図られています。
FaceMe® Platformについて
FaceMe® Platformは、顔認識に関連するさまざまなAPIを提供するプラットフォームです。顔テンプレートの抽出からなりすまし防止機能、映像分析、画質チェックまで、多用途に対応しています。アーキテクチャも非常に高い拡張性があり、ワークステーションを追加することで、システムは自動的にパフォーマンスを最適化。さらに、フェイルオーバー機能による冗長化も実現されており、高い可用性が保たれます。
サイバーリンクについて
1996年に台湾で設立されたサイバーリンクは、動画や写真編集ソフト、AI顔認証技術のリーダーとして知られています。日本法人は1998年に設立され、日本市場向けに多岐にわたるソリューションを展開しています。特に、顔認証システム「FaceMe®」は、現代の需要に応える安全性を提供し続けています。さらに詳しい情報は、公式サイトをご覧ください:
サイバーリンク公式サイト
この新しい機能の導入により、サイバーリンクの顔認証技術はさらに進化し、私たちの生活における安全性を一層高めることが期待されます。