TFBS Bioscienceとユー・メディコが遺伝子治療薬で提携
最近、台湾のTFBS Bioscience株式会社と日本のユー・メディコが遺伝子細胞治療薬のGMP品質試験サービスに関する業務提携を結んだことが発表されました。この提携により、両社は日本国内だけでなく、アジア太平洋地域でも各国の規制に則った品質試験サービスを提供する予定です。
パートナーシップの意義
本提携では、まずアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターといったウイルスベクターに重点を置き、その品質試験を行います。将来的には細胞治療薬やバイオ医薬品、他の新しい治療法に関する品質試験ニーズにも応える体制を整える考えです。この動きは、アジアの遺伝子治療市場を活性化する一助となることが期待されています。
TFBSは、バイオテクノロジーに基づく分析手法の開発に長けており、ウイルスバンクやセルバンクの特性解析、ウイルスクリアランス試験、生物学的安全性試験を含む幅広いサービスを提供しています。さらに、TFBSのGMP準拠のCDMO(受託開発製造)サービスでは、AAVやレンチウイルス、アデノウイルスなど、各種ウイルスを取り扱うことが可能です。これによって、研究開発から商用製造に至る多様なニーズに応えています。
ユー・メディコは、大阪大学発の企業で、バイオ医薬品の品質分析や製剤処方開発に優れた技術を持ち、特に超遠心分析法や質量分析法を用いた正確な定量技術を確立しています。これにより、ウイルスベクターに重要な品質特性を立体的に評価することが可能です。
提携による相乗効果
今回の提携により、TFBSの生物学的なトータルサービスと、ユー・メディコの物理化学的な分析技術が融合します。この連携により、規制当局の要件を満たすサービスを一貫して提供し、アジア地域での遺伝子治療の発展をリードすることが期待されます。特に、治療法の迅速化と安全性の向上が重要なテーマとされており、顧客へのサービス提供においても優れた付加価値を与えるでしょう。
アジア発のこのパートナーシップが、遺伝子細胞治療の分野における新しい技術や治療法の普及を促進し、世界中の患者に対するアクセスの向上に寄与することが期待されます。
企業情報
TFBS Bioscienceについて
TFBS Bioscienceは、2016年に設立された台湾のバイオ医薬品企業で、生物学的試験を提供する受託研究機関です。台湾初のウイルス製剤のGMP/GCTP製造施設も開設し、ワンストップソリューションを提供することを目指しています。
ユー・メディコについて
ユー・メディコは、2006年に設立されたCROであり、遺伝子細胞治療薬やバイオ医薬品の分析技術に特化したサービスを提供しています。最新の技術を駆使し、品質分析の領域での革新を追求しています。
お問い合わせ
TFBS Bioscience合同会社 や ユー・メディコへのお問い合わせは、各社の公式ウェブサイトをご覧ください。