新たなモノづくりの物語が詰まった一冊
2025年1月29日(水)、ノンフィクション作家・小松成美氏の新刊『奇跡の椅子 AppleがHIROSHIMAに出会った日』が、株式会社文藝春秋から刊行されます。この書籍は、広島に本社を構える株式会社マルニ木工を題材にしており、同社の取り組みや企業再生のドラマを巧みに描き出しています。
マルニ木工との出会い
小松氏は7年前にマルニ木工と出会い、海外展開に関する講演を通じて同社の事業に強い関心を持つようになりました。本書では、国境を越えて多くの関係者に丁寧に取材し、彼らの情熱や苦労を一つ一つ記録しました。それにより、日本の木工業の現状や、国際的な競争の中での課題も見えてきます。
HIROSHIMAアームチェアとApple
本書の中で特に印象的に描かれているのが、マルニ木工が製作した「HIROSHIMAアームチェア」です。この椅子がAppleの本社に数千脚も並ぶ光景は、まさに「奇跡」といえるでしょう。著者は、その感動を生涯忘れられないものとして心に刻んでいると語っています。
マルニ木工のデザインを手掛けているのは、著名なデザイナー深澤直人氏です。彼がデザインした椅子は、ただの家具ではなく、職人たちの情熱と技術が結集された作品そのものです。木工職人たちが挑戦し続ける姿勢を知ることで、読者はモノづくりの意味を再考することができるでしょう。
書籍の特徴
『奇跡の椅子』は320ページにわたり、そのボリューム感もしっかりとした内容を持っています。定価は2,420円(本体2,200円)で、ハードカバー仕様のため、手に取った際の高級感も魅力の一つです。書籍は、モノづくりや木のある生活を志向する方々にとって、必読の一冊と言えるでしょう。
特別イベントの開催
書籍発売に合わせ、マルニ木工直営の店舗を含む6つのパートナー店舗にて「木とHIROSHIMA」という特別イベントが開催されます。このイベントは、HIROSHIMAでの木材の使い方やデザインに触れる機会を提供します。樹種や加工方法など、さまざまな側面から木の魅力を探求することができます。
会期は2025年1月31日から3月31日までで、実物展示やパネル展示などが予定されています。新規にHIROSHIMAアームチェアを購入された方には、書籍やブックエンドがプレゼントされる特典もあります。
まとめ
『奇跡の椅子 AppleがHIROSHIMAに出会った日』は、働くことの意味や、日本のモノづくりの美しさを説いた一冊です。著者の小松成美氏は、今後もこのテーマに基づくトークイベントを各地で開催予定とのことで、詳細は後日発表される予定です。この本を通じて、「日本のモノづくり」に誇りを持ち、共有していくことに心を寄せてみてはいかがでしょうか。