Specteeがベトナムでの早期警戒システム構築を提案
東京都千代田区に本社を構える防災テックのリーディングカンパニー、株式会社Specteeが、この度ベトナムにおいて気候変動に対応するための早期警戒システム導入に向けたマスタープランを策定する事業を実施することが発表されました。このプロジェクトは、経済産業省からの委託事業として採択されたもので、ボストン コンサルティング グループを執行団体として進められる予定です。
本事業の目的は、ベトナムで頻発する気象関連の災害リスクを軽減し、より良い防災体制を構築することです。具体的には、先進的な早期警戒システムを導入するために必要な詳細な調査を行い、効果的なマスタープランを策定します。今後は現地調査や、関係機関との連携を深めながら、ベトナムのニーズに応じた施策を具体化していく方針です。
背景と目指すもの
Specteeの海外事業責任者である根来諭氏は、現地の調査を通じて、水害が主な自然災害となっているベトナムでは、日本やフィリピンとは異なるアプローチが必要であることを認識したとコメントしています。このプロジェクトを通じて、他企業と協働しつつ、日本の防災産業の海外展開の新たな「型」を確立することが目標です。
この事業は、グローバルサウス諸国との経済的なつながりを深め、相手国の社会課題を解決することを目指す、経済産業省主導の「令和5年度補正グローバルサウス未来志向型共創等事業委託費」に基づいています。これにより、公共および民間が連携し、環境問題や防災対策において、日本の技術を活かす事業が進められることが期待されます。
Specteeの取り組み
Specteeは、SNSや気象データ、各種カメラ映像を活用し、災害やリスクの情報をリアルタイムで解析、可視化しています。AIを活用したリアルタイム防災・危機管理サービス『Spectee Pro』は、全国の自治体や各種業界に導入されており、契約数は2024年7月までに1,000を超える見込みです。また、製造業向けの『Spectee Supply Chain Resilience』など、サプライチェーンのリスク管理にも注力しています。
今後の展望
Specteeは、引き続きAI技術を駆使し、防災・減災のソリューションを提供することで、国内外のさまざまな社会課題解決に貢献していく意向を示しています。今後もベトナムだけでなく、他の国々でもこの取り組みを広げることが期待されています。
このように、Specteeが手がける早期警戒システムの導入は、ベトナムにおける防災体制の強化に大いに寄与することとなるでしょう。防災はますます重要なテーマとなっていく中で、Specteeの進展から目が離せません。