仕事と介護の両立支援に関する新しい視点
中間管理職や人事担当者にとって、働きながら介護を行っている従業員への支援は重要な課題である。株式会社チェンジウェーブグループのチーフケアオフィサー木場猛氏は、最近、労政時報において仕事と介護の両立に関する記事を発表しました。その中で、2,000人以上の相談実績をもとに、企業における両立支援の実態や必要な施策について詳しく述べています。
介護と仕事の現状
2025年に予定されている育児・介護休業法の改正以降、多くの企業が両立支援に向けた取り組みを強化しています。しかし、単発的な研修や制度周知だけでは、実際に従業員が抱える不安や悩みを解決することは難しいのが現状です。木場氏の調査によると、介護に関連する悩みを抱える「介護予備軍」は従業員の約5割にも達しており、その大半は介護が始まる前の段階にいるといいます。
支援施策の現実
木場氏が行った実績の中で、特に相談のピークが「介護の入り口」であることが明らかになりました。最近のデータでは、介護前(未認定)の相談が46.1%、要介護1が18.4%と、初期段階の悩みが約65%を占めています。特に、介護が始まる前の「漠然とした不安」をどう解決するかが鍵となります。企業がこの不安に対してどう働きかけるかが、両立支援の成否を左右すると指摘されています。
情報提供の重要性
木場氏は、介護に関して従業員が自ら情報を取りに行く「プル型」だけではなく、企業から積極的に情報を提供する「プッシュ型」のアプローチが重要だと強調しています。実際に、「半年悩んでいたが、7回メールが来てやっと動けた」という声もあり、継続的な情報提供が行動につながるとされています。
専門職へのつなぎ
また、企業の人事部門は、介護問題を抱える従業員を専門職に繋ぐ役割も担うべきだと木場氏は述べています。地域包括支援センターやケアマネジャーといった専門家が介護の具体的なアプローチを行うため、人事が相談しやすい環境を整え、適切なタイミングで必要な支援を受けられるようにすることが求められています。このような支援を通じて、離職を思いとどまるケースも増えているといいます。
まとめ
木場猛氏の経験と実績に基づく具体的な洞察は、企業がどのように仕事と介護の両立を支援できるのかを考える上で非常に貴重な情報です。労政時報における彼の記事は、今後の両立支援の取り組みにおいて必見の内容となるでしょう。今後も、企業や自治体と連携しながら、この重要な課題に挑んでいくことが求められています。