Apple Vision Proを使った次世代トレーニングの実証実験
ARエンタメ企業のGraffityとスポーツデータ解析プラットフォームを提供するTAFDATAが、Appleの先進的なデバイス「Apple Vision Pro」を用いて、個別最適化トレーニングの実証実験を開始しました。この実験は、2025年7月から実施され、特にアスリートや教育現場を対象にした新しいトレーニング方法の可能性を探るものです。
実証実験の背景
近年、スポーツのトレーニングは「感覚とデータの融合」が求められるようになっています。従来の一律な指導方法ではなく、選手一人ひとりの能力や特性に寄り添った指導が重要視されてきました。そのため、空間上で視覚的に体験できるXRトレーニング手法が注目を浴びています。Graffityは、これまでに多数の実証実験を行い、空間体験を重視したUI/UXの設計に力を入れてきた実績があります。
今回の取り組みでは、TAFDATAのAI・IoT技術を用いたスポーツデータ解析プラットフォームと連携し、より直感的に自身の身体を意識できる環境を実現することを目指しています。アスリートたちが求める効果的なトレーニング手法を開発することで、スポーツ界に新しい風を吹き込みたいと考えています。
実証実験の概要
実証実験で使用されるアプリは、プロテニス選手のフォームをボリュメトリックビデオとして再生することができます。この映像はApple Vision Pro上で3Dとして表示され、ユーザーは身体を動かしながらフォームを観察したり、トレースしたりすることが可能です。この体験は、従来の2D映像では得られない、身体感覚に基づいた理解を深める手助けとなります。
さらに、ボリュメトリック映像の再生スピードや表示位置は直感的に操作でき、Apple Vision Proの空間コンピューティング技術により、まるで目の前でプロのフォームを体感しているかのような没入感を提供します。この新たなスポーツ学習体験は、アスリートたちが自分の動きを理解しやすくするだけでなく、そのトレーニング環境を大きく変える可能性を秘めています。
今後の展望
実証実験から得られる知見をもとに、GraffityとTAFDATAは「個人に最適化された没入型学習」のサポートを行い、さらにスポーツトレーニングソリューションの実用化を進めていく方針です。将来的には、テニススクールや部活動におけるフィードバック環境の構築を目指し、さまざまなユースケースへの応用を計画しています。
さらなる情報提供
関連インタビュー記事もGraffityの公式noteに掲載されており、実証実験に至るまでの経緯や開発の背景、今後の視点について詳しく語られています。この情報もぜひ合わせてご覧ください。リンクはこちら:
インタビュー記事.
企業概要
- - 株式会社TAFDATA: 2019年設立、大阪府大阪市に本社を置く。AI・IoT技術を活用したスポーツデータ解析プラットフォームを提供。
- - Graffity株式会社: 2017年設立、東京都目黒区に本社を置く。ARエンターテインメントを手掛け、独自の技術を駆使した製品開発を行っています。