愛媛での「トウダイモトウマシ」の魅力
愛媛県では、灯台を起点にした新たな食文化の魅力を再発見する「トウダイモトウマシ探求コンソーシアム」の取り組みが注目されています。このプロジェクトは、愛媛県内の佐田岬灯台と大崎鼻灯台を利用した活動を通じて、「灯台の下には美味しい魚がいる」という考え方を広めることを目的としています。
灯台と地域資源の再発見
プロジェクトの発進点となるのは、灯台という海上交通の安全を守る施設です。多くの場合、灯台周辺には豊かな漁場が存在します。この特性に着目し、「灯台の近くの魚はなぜ美味しいのか?」という問いを立て、地域の食文化との結びつきを探る活動が始まりました。
「トウダイモトウマシ」という言葉は、「灯台の足元には未知の豊かな恵みがある」という意味を持ち、灯台を食や体験、地域資源の中心として位置づけた新たな取り組みです。
体験型ツーリズムイベントの実施
2025年の夏に向けて、愛媛県内の2つの灯台で「トウダイモトウマシ」をテーマにした体験型ツーリズムイベントが実施されました。それぞれの地域性を生かしたツアーは、観光と地元の食材を融合させたもので、多くの参加者に新たな魅力を提供しました。
1. 佐田岬灯台探求ツアー
まずは佐田岬灯台を舞台にした「トウダイモトウマシ探求ツアー クルージング編」です。このツアーでは、ガイド任せで灯台の周辺の地形や伝統的漁法について学びながら、クルーズ船に乗って灯台へと進みます。頂上体験や漁法の見学を通じて、灯台周辺の海の恵み、特にイセエビやアカウニを使った豪華な食事を楽しむことができました。
2. 大崎鼻灯台探求ツアー
次に、大崎鼻灯台で行われた「トウダイモトウマシ探求ツアー マラニック編」です。このイベントでは、ランニングを楽しむマラニックスタイルで、地元の名物を堪能しながらの距離を走ります。エイドステーションでは、早生ミカンや地元で採れた海の幸を使った多彩なメニューが振る舞われ、参加者はその豊かさに感動しました。
取り組みの成果と今後の展望
両イベントの実施を通じて、灯台周辺の海は食材の宝庫であることが確認されました。この経験から得た知見をもとに、地域の飲食店や漁業者、コミュニティとのネットワークを強化し、新たな観光モデルとしての実現を目指しています。
参加者からは、地元の人との交流がもっとあれば、さらに面白いイベントになるのではないかとの意見も寄せられました。これにより、単に漁業と観光の結びつきを強化するだけでなく、地域の持続可能な発展へとつなげていきたい考えです。
まとめ
愛媛県の灯台を中心に展開されている「トウダイモトウマシ」は、地域の食文化と漁業資源の魅力を改めて認識させてくれるものです。また、灯台が地域に根付いた物語を引き出す入口であることを再確認しました。今後、この取り組みが日本全国の地域へ拡大していくことを期待しています。
ぜひ、次回のイベントには多くの方に参加していただき、灯台と共に地域の海の恵みを味わってみてはいかがでしょうか。