AI翻訳サービス「オンヤク」を神戸大学が体験
最近、神戸大学で開催された「第12回DXプレイグラウンド」では、株式会社ロゼッタが提供するリアルタイム音声翻訳システム「オンヤク」が紹介され、多くの学生や教員がその実力に驚かされました。このイベントは「リアルタイム翻訳最前線」をテーマに、言語の壁を越えたコミュニケーションの重要性を考える場として企画されたものです。
オンヤクとは何か?
「オンヤク」は、会話や会議をリアルタイムで翻訳・表示することができる革新的なAI音声翻訳ツールであり、対応言語は100以上に及びます。これにより、国際カンファレンスなど多様な場面での使用が可能です。また、会議の内容を要約する「AI要約機能」を搭載しており、議事録作成の手間を大幅に軽減します。
このシステムには、高い認識・翻訳精度だけでなく、データの二次利用を行わないセキュリティ仕様が整えられており、聴覚支援システムとしても利用されるなど、多面的な活用が期待されています。
イベントの内容
神戸大学でのイベントでは、株式会社ロゼッタの営業戦略統括部長、新河戸健人氏が「リアルタイム翻訳最前線について」と題し、オンヤクの機能や導入事例を説明しました。彼は「今回の参加を通じて、神戸大学の皆さまと一緒に自動翻訳の未来を考えたい」と語り、最新技術との接点を作る重要性を強調しました。
具体的には、電子部品メーカーや医療機器メーカー、自動車メーカーなどのケーススタディを交え、各業界での導入による業務の効率化やミスの削減に貢献していることが紹介されました。たとえば、自動車メーカーでは問題解決の時間が40%短縮されたという成果も報告されています。
教育現場での実用性
特に教育分野においては、リアルタイム翻訳がもたらす利点が大きいと考えられています。神戸大学の鶴田宏樹准教授は、英語を母語とした教員による講義内容が日本語とフランス語に同時翻訳され、学生達が意欲的に受講できた様子を紹介しました。また、フランス語の留学生との対話シミュレーションでは、専門用語の翻訳に課題があることが明らかになりましたが、それに対しては「オンヤク」の学習機能が効果的であることも説明されました。
参加者の反応
参加した学生たちの反応も興味深いものでした。Aさんは「リアルタイムでの翻訳はすごい。特に講義のような整理された内容の場面では非常に役立つ」とコメントしました。音声翻訳ツールを初めて使ったことで新たな発見を得たという学生もおり、実用に向けたさらなる改善の期待も寄せられました。
まとめ
今回の神戸大学でのDXプレイグラウンドを通じて、AI翻訳サービス「オンヤク」の実力が広く認知されることとなりました。言語の壁を越えて、より多くの人々がコミュニケーションを図るための手助けができるこの技術は、今後さらに普及していくことでしょう。AIを活用した新たな時代の到来を感じさせるこのイベントは、多くの参加者にとって貴重な体験となりました。