伝統とSNS時代の融合:
老舗短歌雑誌「短歌研究」が、短歌アプリ「57577」と共同で新しい投稿企画「#うたうクラブ from 57577」を発表しました。この企画は、2025年11月15日から始まり、短歌の1300年の歴史と現代の創作文化が一つに結びつく画期的な取り組みです。
概要と背景
短歌の未来を見据えた「#うたうクラブ」は、94年の歴史を誇る「短歌研究」に帰属しており、過去に人気を誇った「うたう☆クラブ」が見事に復活しました。これは、デジタル世代の読者に向けた新たなアプローチで、短歌アプリを通じて簡単に作品を投稿し、参加者同士の交流が促進されます。
2001年から2022年まで親しまれた「うたう☆クラブ」の精神を受け継ぎ、アプリ内で200首が選出され、それらが2026年2月21日に発売される「短歌研究」合併号に掲載される予定です。
企画のポイント
この新たな取り組みでは、次のような特徴があります:
- - アプリ投稿: 投稿者は短歌アプリ「57577」を通じて気軽に作品を投稿できます。
- - アプリ内投票: 投稿された作品はアプリ内でユーザーによる投票を受け、選ばれた200首は誌面に掲載されます。
- - 選者の多様性: 今回の選者として、ベテラン歌人から若手の歌人、さらには短歌を愛する俳優など、さまざまな背景を持つ3名が選定に関わります。
選者とその特徴
選者には以下の3名が予定されています:
- - 奥村晃作: 長野県出身の歌人で、「ただごと歌」の提唱者です。コスモス短歌会の選者を務めています。
- - 脇川飛鳥: 長崎県出身の歌人で、短歌研究社から二つの新作歌集を刊行予定です。彼女は「うたう☆クラブ」の先駆けでもあり、デジタル世代の短歌文化の架け橋を担います。
- - 坂口涼太郎: 兵庫県出身の俳優であり歌人、短歌制作の特技も持つ彼は、若手を引き連れ読み手とも交流していく役割を果たします。
短歌アプリ『57577』の成長
短歌アプリ『57577』はSNSの形式をとり、創作者が日々短歌をシェアするコミュニティを育んできました。このアプリは、特にZ世代に支持され、月間30,000首以上の投稿が行われるまでに成長しています。若い世代が短歌を通じて表現や交流を深める場として「57577」は最適です。
文化の交差点
今回の企画は、短歌という伝統文化が、SNSによる革新と共に息づく可能性を示しています。「短歌研究社」の編集長、國兼秀二氏は、「アプリ時代に合わせた新しい形を探求している」とコメントしています。
「57577」の鈴木智順代表も、短歌文化の歴史を踏まえながら、新しい才能の登場を歓迎しています。従来とは異なる新しい基準で短歌が評価され、同時に歴史ある雑誌との連携を通して多くの創作の可能性が広がることを期待しています。
応募方法と今後の展開
「#うたうクラブ from 57577」の応募は、提供された短歌アプリから行うことができます。応募期間は2025年11月15日から12月15日までで、投票はアプリ内で行われます。キャンペーンを通じて、選ばれた200首は2026年2月21日に発売される短歌研究誌に掲載され、メディアを賑わせることが予想されます。
新しい短歌の潮流がどのように形成されていくのか、その行方に注目が集まります。